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2日目 ルートのおさらい
1日目の記事はコチラ↓
本日のルート
白根御池小屋テン場~bガリー大滝取付き~4尾根取付き~マッチ箱のコル~城塞ハング~4尾根終了点~北岳頂上~肩の小屋~草すべり~白根御池小屋テン場
出発!長いアプローチ
まだ星空がまたたく頃。
2時に師匠の目覚ましで起床。
各自、それぞれに準備してきた朝食をテントの中で簡単に済ませます。
メニューはそれぞれですが、昨日の夕食時に沸かしたお湯で温かい飲み物かスープと、菓子パンや軽いヌードルなど。
自分のお気に入りを持っていこう♪
無印良品 食べるスープ かぼちゃとさつまいものポタージュ 3食
私は温かいコーヒーと、無印良品のリンゴのバームクーヘンです。無印良品の食品は少量パックで種類も多く、季節限定品もあるから選ぶのも楽しいです。
グループ山行のリラックス法
グループでの山行では、完全にプライベートな時間の確保って難しいですよね。荷物も最小限にするため複数人でテント泊することは必須です。パーソナルスペースがない状況って、どんなに気の合う人同士でもストレスは少なからずあるもの。限られた時間の中で、ちょっとしたことですが、自分だけのお気に入りグッズや食べ物、飲み物があるとリラックスできますよ♪
簡単に食事を終えたら、皆、素早く身支度に取り掛かります。
北岳は富士山に次ぐ日本で二番目に高い山です。
それは、もう!!紫外線も強いはず!!
アネッサ パーフェクトUV スキンケアミルク SPF50+/PA++++ 60mL
日焼け止めは多少のお値段がはっても、信頼できるSPF値の高いものを持参しました。
しっかりぬっていたおかげで、下山後も日焼けによる炎症はなかったです(^^)/
AM3:00 出発。
ベースキャンプ地の白根御池小屋のテント場からbガリー取り付きまで、休憩含め3時間半かかりました。
はっきり言って、クライミングを始めるまでのアプローチが長いです。
もちろん電灯なんてない、山道。
しかも一般登山道ではなくバリエーションルートです。
一般登山道のように親切な道標など、ほとんどないに等しいです。
あるのは少しの人の踏みあとと、目印のテープぐらい。
それをヘッドライトで照らしながら探しながら進みます。
二股からバットレス沢を進むのですが、少しルートファイディングに時間を要しました。
ここは師匠だけに頼るのではなく、皆で地図を見て検討。
ほどなく私達の進むルートに間違いなく歩むことができました。
と、いうことで…
今回の山行はすべてアプローチシューズです。
私のアプローチシューズはコチラ↓
クライミングの時だけクライミングシューズに履き替える、という選択肢もありますが…。
私のクライミングシューズは足のサイズにぴったりで購入してるので、まだいい感じにこなれてきてもいないので短時間のクライミングでも、すぐに指先が痛くなります。
今回のバットレスのクライミング、標高差600m。7ピッチ。
途中で何度も靴をザックから取り出して履き替えるわけにもいかないので、クライミングを終えるまでずっとクライミングシューズでいられません。
アルパインクライミングの教科書的存在の山と渓谷社から出版されているコチラの本↓↓。
アルパインクライミング (ヤマケイ・テクニカルブック―登山技術全書)
この本のコラムの中でも、北岳バットレスではアルパインシューズが役立つと紹介されています。
人口登攀でアブミに乗っている時間が長く、フリークライミングのピッチがそれほど難しくない時には、アプローチシューズでクライミングにも対応できるものを使う。北岳バットレスや前穂高岳の北尾根もこのタイプうが役立つ。
参考引用文献:山と渓谷社 保科雅則・著 アルパインクライミング
なかなか出番のこないクライミングシューズ(-_-;)
またクライミングシューズ履いて、低山(もしくはボルダリングジム)で練習に励みましょう♪
さてさて、私達一行は黙々と取り付きを目指して歩きます。
徐々に標高があがり雪渓の横を通過する頃には、雪渓の冷たい冷気をふくんだ風が心地よくなってきました。
何度も振り返り夜が明ける空の色に感嘆デス。
ついに朝陽が!!
これから登るバットレスに朝陽があたり、素晴らしいモルゲンロートを見ることができました!
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bガリー大滝取付き
だんだんとヘッドライトも要らないほどに明るくなった頃、バットレス沢の目印の巨石を通過。
見上げると、バットレスが近づいてくるワクワク感♪
壁に先行パーティ(3名?)グループが登り始めているのがわかります。
私達はいったん休憩。
水分と行動食でエネルギー補給。(あ、トイレもね!!←もちろんトイレありませんよ。メンバーに向こうを向いておいてもらう必要があります(-_-;))
ここぞという時に飲もうと準備しておいたゼリー飲料。
私は疲れや緊張で食べられなくなるタイプなので、今回はこういったゼリー飲料を数種類持って行き、とっても助かりました。
喉ごしが良いので、食欲がなくてもチュルチュルっと美味しく飲めましたよ。
少量でエネルギー補給でき、汚れず、腐らず、ゴミも嵩張らず、数日間ならこれだけで過ごせそうな気がします。
ハードな岩稜帯を進む時は、荷物の減量と食事の簡素化、スピーディーに行動するためにも役立つと感じました。
お楽しみの食事はテントに戻ってからでいいですからね。
ただ難点は、あまりたくさんゼリー飲料ばかり持っていくと重いです。
Climb on!!!
私は師匠とK野さん、私の3人グループ。
師匠がリード、K野さんがビレイヤー、私は…
2番手に登る人です。
本当、すみません💦という感じですが、ロープをさばく程度にしか手伝うこともなく。
1ピッチ後、緩傾斜帯を歩きCガリーをトラバース。
C沢は岩雪崩の巣窟!?
第4尾根に取つくためにはC沢を越えなければいけません。この時、師匠からみんなへ落石が多いため慎重かつ速やかに進むよう、改めて注意喚起がありました。私たちは崩れやすい、ザレた足元をそっと体重をかけないよう、かつスピーディーに進みました。登山番組NHK「実践!日本百名山」の荻原編集長の著書「山塾」のコラムでも、C沢大滝の岩雪崩を目の当たりに見た経験が語られています。
飛散する岩の中には、遠目に見ても軽自動車並みとわかるサイズが含まれている。ある岩は地面をえぐって黒い土を露出させ、またある岩は岩盤にあたって大きくバウンドしながら白煙の中に消えていった。そして落石が集中する真下には、つい30分前に私達が歩いていた踏み跡があった。参考引用文献:山と渓谷社 荻原編集長の山塾 実践!登山入門 荻原浩司
萩原編集長の山塾 実践!登山入門 NHK-BS「実践!にっぽん百名山」名解説者が教える!
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4尾根
無事に第4尾根の取り付きまでたどり着きました。
いったん、ここで小休止です。
ここからが、本当の本当の本番です。
緊張の連続…徐々に高感度が増してきました。
吊尾根の向こうには雲海からひょっこり顔を出す富士山。
好天のため、景色だけは平和的な穏やかな絶好のクライミング日和です。
自分たちのベースキャンプ地の白根御池小屋も小さく見えます。
遥か下のほうで荷揚げのヘリコプターが行き来しているのが見て取れました。
休憩の後はまさに核心部へと向かいますよ!!
3班体制のため、ザイルが何本も交錯してしまったところを、ザイルどうしがからまないようにうまく登るのが難しかったです(-_-;)
マッチ箱を登ると、いったん10m程の懸垂下降。
そしてナイフリッジへ2ピッチ。
枯れ木テラスへ。
この辺りの高度感がハンパない!!
核心部のナイフリッジは残念ながら写真なし!!
無事にラスボスの城砦ハングの真下までたどり着きました。
ここで先行パーティー(3人グループ)に追いつきました。
年齢は高校生か大学生ぐらい?若い男性3人グループ。
彼らが城砦ハングを登り終えるのを私たちは城砦ハング下のテラスとナイフリッジの向こうの枯れ木テラスとに分かれて小1時間ほど待ちました。
高度感がハンパない!!
鳳凰三山、オベリスクまではっきりと見て取れます。
先行パーティーが無事に城砦ハングを通過したのを確認し、やっと3班目のbenさんチームもこちらに来るよう師匠から指示が。
ナイフリッジを通過、すぐに他の二人を引き上げるbenさん。
城砦ハング
先行パーティーが苦戦していたことからわかるように、城砦ハングはチムニーとなっており、
背中と足で体を突っ張るように、ジリジリと少しずつ上へと登ります。
残地の錆びたピトンがあり、昔からここがよく登られているクラシックルートというのはわかりますが、錆びてるし、動くしで信用できません。
フリーのソロでここを登るのは相当怖いと思います。
私も師匠のリードでしっかりザイルを張ってくれているという安心感があり、また後方からはbenさんもアドバイスの声かけをしてくれていたからこそ、なんとか登ることができました。
このような岩と岩の壁の隙間というのは、手掛かりになるような箇所が少ないため、今まで指で岩を掴むというような登り方ができなく、かなり難易度が上がりました。
少し上がった広めの平らな安全な場所で撮影。
師匠いわく、ここがお決まりの写真撮影の良い場所なのだとか!
ここから20分ほど、踏み跡に沿って登ると北岳、山頂へ。
北岳頂上
山頂はたくさんの登山者で賑やか。
そんな中、私たち一行はさらに賑やかだったのでは??
みんな、まさしく!大きな壁を乗り越えて来た達成感で興奮しています!!!
中には感動のあまり涙する先輩も♡
感想
まだ子供たちが小さかったころ、家族で石鎚山に登りました。その時、石鎚山の鎖場で怖さのあまり動けなくなったことがあります。子供たちが心配して上から私をのぞき込むので、逆にそれが心配で早く自分も登らなければと必死になった思い出があります。
その時の経験から、私は高い場所が苦手だと思っていました。
しかしなぜだか、今回も足がすくんで動けなくなるようなことはありませんでした。
それだけ必死で、下を見る余裕もなかったのかもしれません。
でも、休憩している時にみる絶景は怖さよりも感動が勝っていました。
「アルパイン」ってこういう登山のことを言うんだ!!
まさしく衝撃です。
一般登山道では味わえないような絶景があります。
一歩間違えば「死」に直結するような危険なルート。
でもそこを安全に登るための技術を持った者だけが味わえる感動。
師匠が厳しく指導するのは、このためだったのかと納得しました。
私にとって山登りは「花」を愛でることが一番の楽しみだったのですが、今回は「登る」こと、それ自体も楽しめているような気がします。
ひとつ、思い残すことがあります。
それは私がビレイもリードもしていないということ。
アルパインを始めて、これほどまでに短期間で北岳バットレスへ来られたのは、周りのみなさんのおかげ、運が良かった。
としか、考えられません。
ただ登らせていただいた、だけ。
という、達成感の中にも少し不完全燃焼的な気持ちが残りました。
今度は自分でビレイ、もしくはリードで登りたいな♪
3日目。
みんなで安全無事に登山口まで戻ってきました。