広告 奈良県の山 山行記録 釈迦ヶ岳

奈良の釈迦ヶ岳へ単独登山女子ソロハイク♪世界遺産の大峰山系で修験者に出会いました。

ソロで大峰山系は釈迦ヶ岳へ。

新緑の日帰りハイキングを楽しんで気ました。

おもわぬ出会いと大峰奥駆道を歩いているという実感、充実の山行記録です。

奈良の釈迦ヶ岳

山頂に釈迦如来像が安置されている端整な山容

かつては前鬼(ぜんき)から長く厳しい登りを強いられた釈迦ヶ岳だが、今は西側の林道が発達し、太尾登山口からさしたる苦労もなく登頂できる。5月中旬~下旬に咲くアケボノツツジやシロヤシオ、山頂から眺める五百羅漢の岩峰群、千丈平のシカなど魅力満載だ。

引用:関西の山ベスト100

標高:1800m

日本二百名山

山頂には一等三角点あり。

2004年ユネスコの世界遺産に登録された「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成要素として史跡「大峯奥駈路」が登録。釈迦ヶ岳山頂も大峯奥駈道のルートの一つ。

 

地図(ルート)

初心者さん向け

太尾登山口⇔1465の分岐⇔古田の森⇔釈迦ヶ岳

(出典:山と高原地図 大峰山脈 2017 (登山地図 | マップル)山レベル=初級 参考タイム片道2時間5分)

 

アクセス

釈迦ヶ岳と言えば、奈良県の最奥、十津川村に位置し、自然災害による土砂崩れなどにより、しょっちゅう道路が工事や通行止めになるような場所にあり、

登山口までのアクセスが大変なイメージですが…国道168号にある日本最大規模の連続高架橋のおかげで、昔に比べ随分と快適に走れる区間が伸びています。

登山口へは、旭橋で折れ、旭ノ川に沿う林道に入り東進。途中、旭ダムを横目にどんどんと高度をかせぎます。落石注意。動物注意(シカや猿)。

登山口には駐車場、トイレ、登山ポストあり。駐車場が満車でも広めの林道路肩に駐車可。

今回、私の山行ルートはコチラ

太尾登山口⇒1465の分岐⇒古田の森⇒釈迦ヶ岳⇒孔雀岳⇒釈迦ヶ岳⇒深仙ノ宿⇒古田の森⇒1465の分岐⇒太尾登山口

総歩行距離:14.7km

山行時間(休憩含む):8時間51分

2018.06.02 AM5:20 登山口に到着。駐車場には先着車7台。

人気の登山ルートのため早着しないとすぐに駐車場はいっぱいになりますよ!!

林道途中から見た雲海

 

登山開始

太尾登山口⇒釈迦ヶ岳

ヒメシャラの木肌が美しい

さあ、出発ですよ。

まずは木肌が美しいヒメシャラさんが出迎えてくれました。

少しの区間ですが、ルート上をシャクナゲがかざる山道を進みます。

岩をまたぎ木の根っこがスゴイ

あいにくシャクナゲは数輪しか咲き残っていませんでしたが、ところどころシロヤシオの散った花びらがルート上に落ちています。

標高の低い位置では花後でも、これから登り進めるごとに花が咲いていることが期待できます♡

新緑がキラキラ輝いてる♪

ソロの日は不本意ながら、熊鈴を鳴らしながら歩きます。

(人が多い場所では消音にしています。)

本当は風の音や鳥の鳴き声を聞きながら、静かな山歩きを堪能したいものですが…怖さには勝てません!!

大峰山系には熊がいると言われています!!

ソロ登山には必携の山登りアイテムです♪

ルートは道迷いする心配もなく、明瞭です。

笹とバイケイソウの群落の道を進みます。

 

ブナとオオイタヤメイゲツの林を進みます。

稜線歩き。途中、雲海を見ろろして

明るい尾根の稜線歩き。

朝陽が射す林は清々しいです。

時々、雲海を振り返りつつ…

大台や八経ケ岳でも見られる、立ち枯れの木の風景もあります。

強風で倒されるのでしょうか。

眺望が良いためなかなか歩みがスピードあがりません(^_^;)

早朝ハイク、まだ誰とも会っていない。

 

笹の茂る尾根は釈迦ヶ岳の特徴の一つでもあります。

振り返ると遠くには雲海も。

釈迦ヶ岳の山容がくっきり!!絶好のビューポイントですよ。

左のピークが釈迦ヶ岳。右のポッコリは大日岳の岩峰。

古田の森でザックを降ろし、少しの水分補給。

風が心地よい♪

小休止しましょ♪

ここまでちょうど1時間ぐらいかな。

シロヤシオが満開!!

千丈平に到着。ここはシカの水飲み場♪高確率でシカに出会いますよ!

バイケイソウの群落が圧巻です

「かくし水」と呼ばれる水場があります。

この辺は湧水もあるためテント場としても最適で、いつも何張りかの幕営を見かけます。

シロヤシオの古木も多い。

トウヒやシラビソの針葉樹林帯は、傾斜があるため一汗かきますが…

奥駈道との合流地点

大峰奥駈道との合流地点に到着。

ここまでくれば山頂まで後、もう一息です!

ほんのりピンクのシロヤシオ♡

この日は快晴なうえに、シロヤシオの最盛期でした。

ベストシーズンに来られたことに感謝。

山頂にいらっしゃるお釈迦様までのルートはシロヤシオが咲き誇るお花の道でした♪

快晴の中のお釈迦様は何年ぶり!?

山頂に到着!!

はじめてここに来たときは釈迦如来像の大きさにびっくりしました!

山頂までこんな大きなものをよく運んでこられましたよね。

大峰の北部奥駈の山々。

山頂からは展望も良く、北に近畿最高峰の八経ケ岳が見えます。

南に大日岳を経て南奥駈の山並み

南は大日岳、笠拾山、玉置山へと続きます。

 

釈迦ヶ岳⇒孔雀岳⇒釈迦ヶ岳

太尾登山口から釈迦ヶ岳までは2時間程で到着します。

快晴をバックにお釈迦様に再び会えたことでテンションがあがっています。

ここまで快適に歩いてきて興奮しているのか、それほど疲れも感じないためまだまだ進めそうです。

写真撮影、水分補給をしたら本日の一番の目的、オオミネコザクラを探しに先に進むことにしました。

シロヤシオの葉

時計を見ながら、釈迦ヶ岳の先はどこまで歩き進みピストンして釈迦ヶ岳まで戻ってくるのか?

タイムリミットを10時として、この日は孔雀岳までと決めました。

ハリブキというそうです。

孔雀岳まではまずは急峻な坂を下ります。⇒【杖捨ての急坂】

粘土質の土で滑りやすく、転倒、滑落注意です!!

ロープもたくさんありますが、なるべくロープは使わないよう3点支持を意識しながらくだりました。

途中、目を疑うようなギョッとするような植物を発見!!

ハリブキ

別名:ジゴクバラ 分類:ウコギ科ハリブキ属 落葉低木 日本固有種

ハリブキの根には独特の芳香があり、根と果実は漢方薬として利用されるようです。

 

イワカガミ

時々スミレやイワカガミの花を見つけて喜びつつ、慎重に急坂を下りました。

馬の背

けっこうハードな気をつかう下りが終わったと思ったら、今度は「馬の背」狭い尾根を歩きます。

馬の背を振り返って

ここはより慎重に歩きましょ。

鎖場も複数ありますよ

鎖場もあり、岩場好きには面白いルートです♪

ドウダンツツジ

ハードなルートですが、時々シロヤシオやドウダンツツジがあり和みます。

大きな岩壁が!!

めちゃくちゃ、デッカイ大岩が出現⇒【弥勒岩】

これは登らないのかな??

ちゃんと岩の下を登山道が続いていました。

デカ~!!

この岩には登れないのか、登り口がないのか探そうかとも考えましたが、岩の東から巻いて先に進むことにしました。

※鉄鉢岩とも呼ばれているようです。

釈迦ヶ岳~孔雀岳の間にもたくさんシロヤシオありますよ!

奇岩と呼ぶのかな?この辺りの景観もオモシロイです。

モアイに見える!?

岩場を登ったり降りたり、クライミング的な要素もあり、奇岩のような景観、大峰の山々を見渡す絶景、満開のシロヤシオ…

これらを眺めながら奥駈道を駈ける…!?

ワクワクしっぱなしです♪♪

振り返ると…釈迦ヶ岳の姿が

振り返ると容姿端麗な釈迦ヶ岳が見えました。

こちらの角度から見る釈迦ヶ岳は初めてです。

思わずチャレンジしたくなる鎖場

この鎖場をヒョイっと登ると…

空鉢岳!?山と高原地図に名称はありません。

絶景を見渡せるとポイントです!

垂直な岩壁3兄弟?!

なぜだが、うさぎさんが3羽並んでいるように見えるのは私だけ??※行者の座禅石と呼ばれているようです。

その奥には七面山、仏生ヶ岳、八経ケ岳へと続きます。

大きな忘れ物が!!

空鉢岳で、この絶景スポットでご飯休憩したら気持ちいいだろうな!と思ったその時…

足元にお弁当の空容器を発見。

きっとここで同じように休憩されたのだろうとすぐにわかりますが…。

それにしても、大きな忘れ物。

私もこの絶景を見ながら休憩したいので、孔雀岳まで行き折り返し戻った時に回収しました。

 

キレット

天気も良く視界良好、風も穏やかだから良いものの…

ルート上、どの箇所に言えますが悪天候時にはかなり危険度が増しますね。

向こう側の岩壁にはピンクの点々が見えています。

イワカガミが群生しているようです✿

またまた鎖場!

鎖場をすぎると…

蔵王権現さん

橡の鼻(えんのはな)に到着しました!!

蔵王権現さんの足元には

ようく見ると、蔵王権現さんの足元には役行者さんも!!

ここは超、絶景!!

あまりの絶景にここで大休憩をしようかな??とも、チラッとだけ思ったのですが…

なんとなく、ここはそういう場所ではないような気がしてやめときました。

ご飯を食べる場所というより、修行の場

私意外は誰もいないのですが、たくさんの人がたくさんんお経を上げているような場所で、のんびり絶景みながら飲食する、という雰囲気にはどうしてもなれませんでした。

奥駈道でよくみかける御札や数珠など、勝手に手で触れないほうがいいそうですよ!!

風が通り抜けるスースーした場所。

「両部分け」と看板のあるキレットに来ました。

両部分けとは??


歩いている時はさっぱりわかりませんが、記録のために調べました。

両部分けとは、金剛界胎蔵界とをわける境界のようです。

金剛界…密教で説く両部の一つ。大日如来を智慧の面から表した部門。如来の智徳は何よりもかたく全ての煩悩を打ち砕くことからその名があるという。

胎蔵界…密教で説く両部の一つ。大日如来を本来的な悟りである理性りしょうの面から見ていう語で、理性が胎児のように慈悲で包まれてはぐくまれていることからこう名づける。

参考:引用文献 日本大百科全書

いつか私も理解を深めれたらいいなと思いますが…。

難しすぎてよくわかりません!!

↓興味のある方は読んでみては??

またまた触ったらアカンやつや…(^_^;)

大絶壁の孔雀の覗に到着しました。

 

南側には五百羅漢の奇岩が見て取れますよ。

 

孔雀の覗を過ぎたあたりかな。

若いソロの男性とすれ違いましたが、いったいどちらから来られたのかな?きっと八経ケ岳かしら?

まさか人が来るとは思ってもおらず少しびっくりしました。

本日の折り返し地点

孔雀岳の山頂よりも孔雀の覗の方が絶景を眺められるので、少しガッカリ。

水分補給をしたらピッ引返すことに。

少しお腹がすいてきた(^_^;)

気持ちは早く空鉢岳の特等席に座り、休憩することへいっています。

本当はお腹が空いた!と感じる前にコマメにエネルギー補給することがシャリバテにならないコツです

空鉢岳から

と、いうことで!

空鉢岳まで引き返して来ましたよ♪

さてさて、例の特等席でご飯とします。

と、その時です!!

さて、いつもの奈良のソウルフード柿の葉ずしを食べようとした時、どこからか法螺貝の音が聞こえてきました。

八経ケ岳方面を眺めながら食事サイコーでした♪

大急ぎで携帯の動画で音声を撮ろうと思ったのですが…間に合わず(^_^;)

でも、こんな絶景みながら法螺貝の音まで聞こえてきて今日は本当にラッキー♪

そんな事を考えながら食事と絶景を堪能しました。

釈迦ヶ岳をバックに

食事を終えさて、そろそろ釈迦ヶ岳へ戻りましょうか♪

と、動き始めた時です。

釈迦ヶ岳方面から登ってきた男女二人が到着しました。

これはチャンス♪

と、釈迦ヶ岳をバックに写真を撮って頂きました。

なんと、写真を撮ってくださった方はインスタグラムのお友達さんであることが判明!!

お互いにビックリ!!

お花の情報交換などしばしお話させて頂きました♡

イワカガミ

さてさて…。

釈迦ヶ岳戻ったワタクシ。

詳しい場所の説明は割愛させていただきますが…

今回の山行の一番の目的であるオオミネコザクラ

ちゃんと出会うことができましたよ♪

咲き残っていたオオミネコザクラ

本当に小さく、可憐で、はかなげで…。

イワカガミのピンクに紛れて見落としてしまいそうでしたが(^_^;)

ちゃんと見つけることができました♡

ひっそりと咲いていました

↑こういう本に興味あります(#^.^#)

 

釈迦ヶ岳~深仙ノ宿~太尾登山口

インスタのお友達さんおススメのシロヤシオロード

無事に釈迦ヶ岳まで戻ってきたワタクシ。

人気の山なだけあり、山頂はたくさんの人で賑わっていました。

人が多いのが苦手で…(^_^;)

サラ~と山頂を通り過ぎ、深仙ノ宿へ向かうことに。

ほんのりピンクのチーク

空鉢岳で出会ったインスタのお友達さんに教えて頂いたとおりに、深仙ノ宿までのルートは、素晴らしい満開のシロヤシオロードとなっていました!!

爽やかな白い花道を行く

釈迦ケ岳

途中、釈迦ヶ岳を振り返り見ると角度が違うとまた違った印象のする山容でした。

今回の山行ではまずは西から、そして東から、今の南からの釈迦ヶ岳の山容を見られました。一回の山行で、3方向から一つの同じ山を見るというのも面白いですね。

行きに歩いた太尾登山口からの尾根が

シロヤシオごしに見る、朝歩いた稜線を見ることができます。

あ!小屋だ!

釈迦ヶ岳からのシロヤシオロード&激下りを堪能したあたりで…

なんだか人の声のような!?

かすかに人の声が聞こえた気がして、耳を澄ますと…

どうやら下の方からお経のような声が聞こえます。

見ると、見えました!あれが深仙ノ宿(じんせんのしゅく)の避難小屋のようです。

 

行者さんのいるグループとの出会い

灌頂堂(かんじょうどう)までたどり着くと、灌頂堂の扉が開いており、中では行者さんが一人、お経を唱えておいででした。

これはラッキー♪

きっと普段は灌頂堂は閉じており中が見られることなんて滅多にないのではないでしょうか??

私はお経を唱えている行者さんごしに、中に安置されている仏像などを見させていただきつつ、静かにそのお経の声に聞き入りました。

手を合わせてじっと灌頂堂の前でお経が終わるまで聞かせていただきました。

 

深仙ノ宿の灌頂堂の前にて

「四天石(してんせき)」が堂々と鎮座する見通しのよい鞍部にあるこの「宿(しゅく)」は、役行者が深い瞑想行を行ったいわば「神の庭」であり、また彼の祈願によって数多(あまた)の仙人や神々が現れたと伝えられているため「深禅(じんぜん)」、もしくは「神山(じんぜん)」とも呼ばれています。日本の「ミラレパ」とも言える神秘と奇瑞の生涯を送った役行者には「深仙の宿での修行中に、天から直接秘法を授けられた」「大峯で七度生まれ変わった役行者が、五度目に転生し修行した山が釈迦ヶ岳であった」「大阪の箕面(みのお)で母と共に昇天する前最後の修行をこの地で行い、先祖を供養するため一千基の卒塔婆(そとうば)を建てた」などの伝説が残されています。そのためこの「深仙の宿」は、「本山派」の修験では最も大切な「伝法潅頂(でんぽうかんじょう)」の儀式が行われる非常に特別な「聖地」と位置づけられてきました。

参考:引用出典 下北山村HPより

しばし行者さんと同行のお二人と歓談…

寺にも行くし神社にも行く。特に決まった宗教を持たない私ですが、奈良に住み度々訪れているのが吉野の金峯山寺

この灌頂堂の中にいた行者さんは吉野の金峯山寺の行者さんでした。

まずは「今日はどこから来たの?」という登山者どうしの定番の会話からはじまり、私がソロで釈迦ヶ岳~孔雀岳~深仙ノ宿まで歩いてきた事をお話しました。

行者さんの名前はMさん。同行のお二人はMさんとはご近所に住んでいらっしゃるという男性1人と、和歌山にあるお寺の住職さん1人。3名のグループです。

 

お話をしているとMさんから突然の同行依頼!

本日の釈迦ヶ岳山行では、70歳代のMさんが中心となりお二人を引率しているようです。

かなりの健脚とみられるMさんですが、太尾登山口までの下山につかう巻道(←いったん釈迦ヶ岳山頂方面へ登り返すよりも、巻道をつかうとかなりのショートカットになります)が、下草などで道が不明瞭であるとの情報から、出会った私が巻道を通るのなら一緒に歩き案内して欲しいとのことでした。

まさか、私が健脚者に見られるとは光栄ではありますが、私も巻道を通るのは今日がはじめて。

正直に私も初めて通るため皆さんを案内できるようなスキルはない事をお話しました。

その話を聞いて理解してくださったMさん。

しかし、よければご一緒しましょう♪とのこと。

私も巻道は初めて通るルートなため、一人で歩くよりは心強く、また行者さんと同行できるなんてなかなか無い機会だと考え、もちろんご一緒させて頂くことにしました!!

 

香精水(こうしょうすい)

下山前にまずはお水汲みに

灌頂堂から北へ200m程行くと、そこには岩の間からしたたる湧水の水場があります。

時期によっては枯渇していることもあるようです。

これは「万病治癒の霊水」として行者のMさんが、是非おすすめであると教えてくださいました♪

それは飲まないなんてもったいない!!

ぜひ頂きたい!!と着いていくことに。

行者のMさん

Mさんいわく「ここの水は行者の間で、大峰奥駈の中でも一番パワーがある」と有名なのだとか。

私は大急ぎでザックの中からナルゲンボトルを取り出しました。

ナルゲンボトルはいろんな用途に使えるので1本は必ずザックに入れています。

お水はチョロチョロ。少し時間がかかりました。

 

さて、お水を汲む順番が私の番になりました。

私がお水を汲んでいると、Mさんが法螺貝を取り出し、法螺貝を吹き始めました。

大峰の山々にMさんの法螺貝の音が響き渡りました。

 

懺悔懺悔、六根清浄(さんげさんげ、ろっこんしょうじょう)


香精水を汲み終わり、喉を潤した私たち。

いざ、巻道ルートを通り下山です。

さあ!下山開始だよ

まずは先頭を歩くMさんに続き、2番手を私が並び歩き始めました。

最初の間、黙々と静かに歩き始めた私たちですが…

我慢できずに思わずMさんに話しかけてしまいました( ̄∀ ̄)

アレ、言わないんですか???

 

私の声かけに少しビックリされたようですが、すぐに気づいてくださったMさん♪

Mさんの掛け声に続き、皆で声を合わせて歩きました♪

「さ~んげ、さんげ、ろっこんしょうじょう。」

「さ~んげ、さんげ、ろっこんしょうじょう。」

 

感激です(≧∇≦*)

まさか、自分がコレできるなんて♪

しかも本物の行者さんの先達でですよ。

 

ちょっと照れくさいような、恥ずかしさもありましたが、しっかり声を出して自分も言ってみました。

これをきっかけに、4人の緊張感が溶けたといいますか、グループも一つになったような。

 

私からの次々に出てくる今の掛け声の意味や修験道に関する質問にも、Mさんが丁寧にこたえてくださいました。

修験道とは!?という一言では言えないような、難しい質問にも、Mさんなりの個人的な考えなどお話してくださり、私も真剣に聞かせていただきました。

 

巻道って、実は…

歩き出し、それほど時間はたっていない地点ですがMさんから休憩の申し出が。

どうやら足がつってしまうよう。

足がつるのは色々な理由がありますが、漢方薬や塩のタブレットなど、良いと思われることを試してみることに。

しばしの休憩タイムです。

 

この巻道…実は…

休憩をとっている最中、話題の流れでMさんからこんな事を聞きました。

なんと、今、まさに通過中のこの巻道。

行者さん方がここを通る時は気をつけろ!と言われている、お決まりの心霊スポット?!のルートだそうです。

昔は今のようにGPSや登山道具など発達しておらず、修行の最中に遭難など、志半ばで息絶えてしまう行者さんが多かったそうです。

現在ではあまりないようですが、昔は行者さん自身が、そうしたご遺体を回収(?表現がなんと言ったらいいか…不適切だったらゴメンナサイ)することもよくあったのだとか。

この巻道ルートでは、そういった行者さんの霊がたくさん出没すると言われています。

つまり、行者さんがここを通る時は「気合を入れて」通りなさいよ!と言われている場所だそうです。

今、その話する!???

こんな話をしていると、なんだか、そういったモノたちが寄ってきそうな気がしてヒェ~っという気分でしたが、何も出なかったデス、ハイ。

あぁ良かった(´∀`)

実は、私…

子供の頃はミエナイハズノモノガ見えてしまっていたタイプの人なんです。

大人になってからはすっかりそんな事もなく、平穏な日々が暮らせていますが、子供の頃は恐ろしくて恐ろしくて…怖いモノ(人?)を見て怖い思いをした事もありました。

 

これもここだけの話ですが…

行者の隠し水

と呼ばれている水場があるのですが(その下あたりはテン場になっており、巻道との合流地点でもあります)、私、この水場が苦手でして…

なんだか気持ち悪い雰囲気というか、空気を感じます。

 

だから何というわけでもありませんが…

きっと大峰奥駈に限らず、山歩きをしていると時々そんな場所に遭遇することもあるのかなと思います。

※あくまでも、tomoの個人的な感想です。

 

鹿の群れに遭遇

 

Mさんから、たくさんのお話を聞かせて頂きました。

  • 吉野の金峯山寺の蔵王堂の中にあるパワースポットの話。役行者さんの話。
  • 在家と出家の行者さんの違いの話。
  • 密教とは、修験道とは。
  • 意外と行者さんに女性も多いという話。
  • 行者さんの問答がオモシロイという話。
  • 金剛杖とは? 使い方など。

などなど…。

行者さんの講話とでも言いましょうか、たくさんのお話を聞かせて頂きました。

 

中でも、一番印象的だったのは

意識的ではなく、無意識に人に親切にできるようにならなければいけない。

というお話です。

私が「行者さんというのは自分のためだけに修行をしているのか?」という質問をしました。

それに対して、答えてくれた事がこのお話だったと記憶しています。

 

大日岳がよく見える場所で

 

巻道を無事に通過し、後は登山口に向けてなだらかなアップダウンを繰り返します。

人気な山なだけあり、バスで来ている団体さんともすれ違いました。

団体さんの中には、世界遺産の大峰奥駈道の登山中に本物の行者さんに会えるなんて!!と感激している方もいらっしゃいました。

 

途中、大日岳のよく見える場所でMさんが遥拝をしたいとおっしゃっていたので、

立ち止まりしばしMさんが遥拝(←般若心経などのお経や蔵王権現、役行者、不動明王の御真言などを唱えておられました)をされるのをとなりで聞かせて頂きました。

ありがとうございました!!

 

感想

釈迦ヶ岳と言えば、太尾登山口から簡単に登れてしまう大峰の中でも比較的やさしいルートです。

しかし、+αで今まで通ったことのあるルートのその先へ大峰奥駈道を歩くこと。

 

オオミネコザクラを一番の目的と言いつつ

もう一つの目的は、橡の鼻にある蔵王権現さん、役行者さんのもとまで行ってみたい!!という事でした。

そのどちらも念願叶い、天気もよく、絶景も見られ最高の山行でした。

これだけで、十分、満足していた私ですが…。

行者さんとの出会いがあり、貴重な経験と学びも得られた山行だったと感じます。

 

 

今回の山行で大峰奥駈道について、少しだけ知識と体感して得た理解も深められたような?!

奥が深~い、大峰奥駈道。

まだまだ歩き足りません!

女性には立ち入ることのできない区間もありますが、歩き繋げてみたい、そんな気持ちになりました。

また機会をみつけて、行ってみましょう♪♪

 

 

 

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