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【大峰山系】弥山・双門の滝ルートの魅力

関西で大峰山脈の登山の中でオススメするとしたら?

近畿最高峰の八経ケ岳? 修験の山、山上ヶ岳?(現在でも女人禁制の山)、大峰奥駆道の縦走?

数えだすと魅力的な山がたくさんあり迷いますが、やはりこのルートは外せないのではないでしょうか。

弥山川から弥山へ向かう、通称「双門の滝」ルート

 

2022年。

今年は自身の所属する山岳会の公開山行の企画のため、下見山行(5月)と公開山行(7月)の2回、弥山、双門の滝ルートへ行ってきました。

自身のこのルートでの経験としては、過去の山行含め計4回となります。

このルートは

  • 関西の一般登山道としては最難関
  • 双門の滝は日本の滝100選の中でも難易度が最高に高い

と、言われていますが、このルートの魅力ってそれだけじゃないんですよね。

この記事では、双門の滝を攻略するとか詳細な危険個所を明記するといったことを趣旨にはしていません。

何故に、このルートが登山者や、日本の滝100選を巡る滝愛好家の方たちに好まれているのか?

今年の山行レポートと共に、大峰の魅力が少しでも伝われば嬉しいです

弥山 双門の滝ルートの概要

仙人嵓のテラスから双門の滝を望む

弥山川「双門の滝」ルート

  • 場所:奈良県天川村
  • ルート:一般登山道。関西では最難関とも呼ばれる
  • 駐車場:熊渡(くまど)の道路に退避スペースへ10台程度停車可
  • 特長:弥山川を遡行しながら、連なる滝の景観や美しい沢の淵を眺める変化に富むコース。長い階段ハシゴの連続、クサリ場やヘツリ、不明瞭なルート、渡渉の連続で上級者向け。毎年、遭難や滑落による事故が発生していることでも有名。
  • 双門ノ大滝:仙人嵓(せんにんぐら)にかかる長瀑で約60メートル。日本の滝100選の中でも秘境にある滝で、到達するのに最困難と呼ばれる

最初の林道歩きから大きな落石あり

上記写真(2022年5月撮影)はまだ林道入り歩き始めすぐにあった大きな落石。※7月再訪時は撤去済だった

人と比べてもどれだけ大きいかわかる

広い整備された林道だが、まだ本格的な登山道に入る前にこの大きさの落石あり。

いかに、奈良の山々が崩れやすくあちこちで土砂崩れが起きているのかが体感できる。

ルート途中にある河原小屋跡。

双門の滝ルートも、まさにこの通りで、大雨などによる地形の変化でルートが微妙に変化し続けている。

上記写真は河原小屋跡。2011年の台風により河原小屋が流失した。

こんな落石にあたったらひとたまりもない

こちらも2022年5月の山行時に撮影。

逃げ場のない鉄製の歩道の上に立ちふさがる落石。7月に再訪した際には撤去されていた。

一般道の歩道とは、とても思えないようなルート

なんとも平和的な道標だが、狼平に出るまでは気が抜けない。

携帯電話の電波は入らないため、何かあっても登山者も少なく簡単に救助を呼べない。

朽ちて使えない、または地形が変わり使えない鉄製のハシゴもいくつもある

双門の滝を眺める仙人嵓のテラスまでは、比較的、階段やハシゴなどの人工物が多くまだ道はわかりやすい。

しかし、後半になるほど渡渉の連続や沢沿いの対岸を高巻きするためルートファインディングが難しくなる。

狼平までは一方通行。下山禁止

狼平へと抜ける最後の渡渉のあたりに出てくる看板。

双門の滝ルートは基本、一方通行。下山禁止だ。

なんだか困難な印象の事ばかりが目立ち、緊張してしまうかもしれませんが、はじめて行く時はぜひ熟練者と同行して、自然の美しさも堪能して楽しんでくださいね

山行概要

日程:日帰り

ルート:登り 熊渡→仙人嵓前のテラス→巌双門→狼平

    下り 狼平→高崎横手出合→カナビキ尾根→熊渡

所要時間:10時間50分(歩くペースはCTに対し標準)

歩行距離:16.4㎞

ポイント

  • 重い荷物を背負っての山行は大変なので日帰り
  • 弥山までは登らず狼平までで下山
  • 時間的な余裕なければ巌双門はパスする

計画として狼平避難小屋を利用、もしくは弥山小屋泊(テント泊でも)弥山、八経ケ岳の縦走も可能ではあるが、今回のルートは際どい渡渉の連続や、滑りやすい道も多々あるため、泊り山行での重装備はリスクあり。

また、弥山、八経ケ岳への登頂が目的であれば他の安全な一般ルートでの山行の方が安全に楽しめるだろう。

今回は弥山川の双門ルートを楽しむことを趣旨とした山行のため、巌双門も含め日照のあるうちに下山をする日帰り山行としている。

参考

大峰山脈といえば沢登りのメッカ。双門の滝ルートも、真夏には沢装備で入谷する人もいる。山と高原地図にも、「入谷においては、ポピュラーの谷といえども単独では行かずに、経験者が同行のこと。遡行地図以外に2万5千分の1地形図と磁石は必携で、高度計があると現在位置の確認に便利。装備としてはヘルメット、スリング、カラビナとザイルは持参」※引用:2015年版 山と高原地図 50 大峰山脈 と、明記されている。

私たちの山行では実際には使用しなかったものの、グループで1本30メートルザイルと、各自ヘルメット、簡易ハーネスを携帯していきました。

会の公開山行では、参加者には10時間行動/日が無理なく行える健脚の方のみ参加可能としました

山行レポート

7月の公開山行を中心に、5月の山行写真も補足的に掲載しながらレポートします

名物の看板

まずは名物の看板横を通過。

平和的に感じるイラスト案内看板ですが、この古めかしさから妙に緊張感が漂います。

普段は水はなく枯れている

熊渡からしばらく落石注意な林道歩きをした後は、八丁河原へ下ります。

この時点で川のように水があると、この先もずっと水量が多いと予想されるため最初の引き返す判断ポイントとなります。

爽やかな景観の中にも、時々人工物の残骸を認める

小1時間ほど河原の潜流の尽きるところまで歩くと釜滝(がまたき)に出る。

赤い矢印のかかれた壁の奥に釜滝がある

まずはここで簡単な小休止。

7月。天気のせいもあり暗い印象

2回目の水量判断ポイントではありますが、普段の水量の程度がわからないと判断つきにくいですよね。

上下写真は5月、7月の山行のものですが、今年は2回とも水量が少ない方だったと感じています。

この冬は雪が多かったために、5月の方が雪解け水で若干水量は多めでしたが特に渡渉が困難でロープを出すような場面はありませんでした。

ここは陽が指すと本当に美しい滝です

5月撮影

最初の滝を楽しんだところで、まだまだ山行はスタートしたばかり、ほどほどにして先に進みます。

右岸を高巻きしながら横目に見える景観

右岸から高巻きしながら堰堤の上を通る。

横目に美しいエメラルドブルーの川を時々見ることができます。

へつりを通過

沢登りやクライミング経験者であれば難なく通過できるヘツリだが、水量が多い場合は迫力も増し難易度も増す。

使えないハシゴは横から巻いて

以前はこの使えないハシゴの奥にお助けロープがかかっていたが、今は経年劣化で使えない。

しかし、横の岩から巻いて上がれる。

岩場歩きのこんなことの連続なので、ここでヒーヒー言っているようであると、この先もだいぶしんどく感じるだろう。

一ノ滝と二ノ滝

一ノ滝と二ノ滝に到着。

ここも景観の良い休憩スポットとして最適。

滝の美しさにホッと見惚れる

滝の水しぶきの中に虹をみつけて、みんなで和む休憩時間。

滝前には吊り橋がかかる

吊り橋から振り返り見る滝の景観も、ついつい後をひく。

滝をまじかに感じられるスポットなので、先に釜滝で時間をとるよりは、ここでゆっくりめの休憩が良いかもしれない。

見過ごされがちだが、可能なら立ち寄りたい

吊り橋を通過し、まもなくして三ノ滝に到着。

こちらは双門の滝ルートを訪れる人でも、知らない(もしくは見過ごしてしまう)人が多い。

ルートからは少し外れ、滝壺まで降りるのもきわどいトラバースがあるので慎重に行きたい。

長い長い階段ハシゴ

垂直の階段ハシゴが続くのだが、この一番長いハシゴの手前でルートが不明瞭な箇所あり注意してルーファイしたい。

5月の下見の時から7月の公開山行の間に、ピンクテープがだいぶ整理され多少はわかりやすくなった印象でした

裏双門と呼ばれる枯れた黒い筋は、水量が多い時は滝となる

長い階段ハシゴの連続から岩尾根を登っていくと、いったん開けた箇所に出る。

この時、稲村ヶ滝を望む眺望と、背後には裏双門を認めることができる。

高度感を感じることのできる場所で、下を見下ろすと少し怖いと感じる人もいるかもしれない。

ハシゴやら木の根をつかんでのクライミングチックな箇所なので、写真撮影は十分注意したい箇所でもある。

シャクナゲの林を抜け、登りきると、仙人嵓前のテラスまではすぐだよ

一筋の長い滝が双門の滝

おめでとう!仙人嵓前のテラスに到着だよ

目的地でもある双門の滝を眺めることができホッと一安心。

ここは断崖絶壁なので、くれぐれも滑落しないよう注意したい。

写真撮影に夢中になって足元が注意散漫にならないように

レリーフのある場所で時間の確認

仙人嵓前のテラスのテラスを出発しまもなく遭難碑のレリーフに到着。

(レリーフ自体はルートからやや右側にそれた場所なので見落としがち)

ここで計画通り行程をすすんできているか時間の確認。

時間通り進めていたため、巌双門へ進むことに。

写真では大きさが伝わりにくい巌双門

尾根をトラバースしながら途中、目印の箇所(ここでは説明は割愛します)から巌双門へと下ります。

※7月の山行時にはピンクテープや踏み痕もくっきりありわかりやすかった

人の小ささからスケール感が伝わるかな

巌がアーチ状になっているが、アーチ部分もかなりもろそうだ

過去に着た時は、この巌双門の奥まで不安定なガレを下り下から見上げたりもしたが…。

この今にもくずれてきそうなアーチ部分をよく見てしまうと、今は恐ろしさにとても下まで入っていこうという気になれない。

下の方の青いのが人です

中へ入っていくと、それまでしずかだった場所ですが、影に住んでいた様子の巌ツバメが警戒しているのか無数に飛び交います。

7月の公開山行ではここは見学程度にして、すぐにルートへ戻ることに。

実はこの先からがルーファイの本番でもあります。

穏やかな川にアマゴが泳いでいる

巌双門から再び尾根へ上がりルートに復帰したら、大休憩後、再び川へとくだっていきます。

川岸の大きな倒木も目印の一つ

そう、再びこの川へと降りてからルーファイが難しく感じる箇所。

河原小屋跡を横目に通過する

広い河原を遡行するが、対岸にもピンクテープはあるが間違いないのは河原のど真ん中を通る。

渡渉の連続

後半になるほどハードめな渡渉の連続となるので、普段、岩場を歩きなれているかどうかが如実に出る。

こんな時、真夏であればドボンも気にせずはじめから沢装備でくる人もいる。

誰もドボンすることなく通過できた

ポイント

滑りやすい急登箇所や岩場歩き、渡渉の連続な双門の滝ルート。ふつうの登山靴より滑りにくいアプローチシューズがオススメです

鉄杭の上を歩く

鉄杭のある位置を探すのが、初見だと苦労するかもしれませんが、みつけてしまえば楽しいアトラクションです

ここも水量が多いと迫力が10倍増しとなりドキドキする場所。

通称「空中ハシゴ」

この空中にぶらぶら垂れ下がっているように見える鉄製のハシゴ。

実は右岸にハシゴを使用しなくても岩場を抜けて巻いてあがれます。

迫力ある水流のしぶきを感じながら岩の間を抜けていくのも楽しい

狼平がだんだん近づいてきた。後、もう少し頑張ろう

 

通称「空中回廊」と呼ばれる場所

この辺りは木が成長し生い茂っていたため、5月より7月の山行時の方がルートがわかりにくかった。

5月撮影 川の対岸に雪渓が残っていた

狼平が近づいてくると、一般道の登山者の声や鈴の音が聞こえ人の気配を感じることができるだろう。

この看板を見つけたら一般道はすぐ左岸上部にある

立ち入り禁止のトラロープを超え、本当の意味での??一般道に合流すると狼平避難小屋はすぐそこだ。

ここで折り返し地点の狼平避難小屋で大休憩となる。

見落とさないように

下山はほぼ明瞭なルートをくだるので割愛しますが、カナビキ尾根だけは、ルートがやや不明瞭なため要注意。

樹林帯をひたすらに九十九折りに下る道は、陽もかげり暗さをますとテープや踏み痕もわかりづらくなるため要注意です。

双門の滝ルートの楽しみ

5月撮影 ヤマシャクヤク

双門の滝ルートへ訪れる目的は人それぞれ。

  • 双門の滝が見たい。次々に現れる滝の連続が素晴らしい
  • 巌双門が壮観!自然の造形美を楽しみたい
  • 次々に現れるアスレチックなハシゴや階段のルートが面白い
  • 自分でルートファイディングイディングしている実感できるところに充実感を感じる
  • 関西最難関を攻略できたことに達成感を感じる

どれも山の楽しみ方は千差万別。

私はなんといっても大峰だからこそみられる花を楽しみたい

これが一番の理由といっても過言ではありません。

オオミネコザクラの群生

毎年、春になるとそろそろオオミネコザクラの咲くころかな?

とか、ヤマシャクヤクの群生地にまた訪れたいな…と、ソワソワしてきます。

複数の人が行き交う登山道と違い、手つかずの自然が残っている双門の滝ルート。

健気に咲く花たちに魅力を感じる

過酷な自然環境の中に、ポッと現れた花園はまるで秘密の場所をみつけたような気分になります。

オオヤマレンゲ

オオヤマレンゲのオオヤマとは、まさにこの大峰山系のこを指しています。

オオヤマレンゲがたくさん自生している

八経ケ岳の山頂付近には、オオヤマレンゲが自生していることで有名ですが保護のため柵で囲われています。

しかし双門の滝ルートでは、柵で覆われていない沢の自然な景観の中に紛れ込んで、本当に自生している自然な風景が見られます。

天女花と呼ばれるオオヤマレンゲ

双門の滝ルートの本当の魅力

森の貴婦人、天女花、いくつもの素敵な異名を持つ。

その美しさ、儚さに、毎年でも会いに来たくなるのです。

私が双門の滝ルートが好きな本当の理由、それはオオヤマレンゲ。

でも、オオヤマレンゲの咲く季節は梅雨なんです。つまり、梅雨といえば天気は雨ばかりです。

そして双門の滝ルートは水量が多いと、より困難なルートへと化してしまいます。

だからこそ、タイミングよくこのオオヤマレンゲの咲く時期に訪れることができ開花している花を見られるということは、どんなに稀で貴重なタイミングの状況なのかというのがわかります。

いつまでもこの自然が後世に残され花を楽しませてほしいものです

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