小屋泊で八ヶ岳を縦走したよ~硫黄岳~横岳~赤岳~①の続きです。
足がつる
赤岳鉱泉で軽食とトイレをすませた私たち夫婦。
ここからは「赤岩の頭」と呼ばれる、赤岳や横岳の大展望がみられるというポイントまで樹林帯の急登が続きます。
休憩もしたし、早く稜線に出たい気持ちから歩みも快調な私とは裏腹に…
なんと、夫から
「足がつった!」
宣言Σ(゚д゚lll)
足がつるという経験をした事がない私。
いったいどういう状況なのか?
筋けいれん:筋の緊張が局所的に高まり、その結果、強い痛みを伴う筋の収縮がおこる。いわゆる「足がつった」というもので伸張反射弓によってのみ弛緩することができる。過度のストレスや塩分の欠乏と循環障害、きついシューズやソックスのゴムバンドやバンデージなどによる血管の圧迫によっても起こる。参考引用文献:登山の医学ハンドブック 株式会社杏林書院
もっとわかりやくす「足がつった」状況を解説している記事をみつけました。
好日山荘ガイドコラムの中で加藤智二さんの投稿を参考にさせていただきました。
原因
1:筋肉の激しい疲労
2:十分に筋肉を温めずに急に力を入れる
3:エネルギー不足
4:水分摂取不足、過度な発汗などによる脱水
5:カリウムなどのミネラル・ビタミンの不足
6:雨に濡れることによる筋肉が冷え
7:普段の運動不足
応急処置としては、消炎鎮痛剤などを塗ると効果的です。
発作後の痛みや筋肉の硬く張る感じに対しては、軽く温めて、血液やリンパの流れを良くするように軽くマッサージも良いでしょう。
投稿記事の最後には「普段の生活の中で筋肉を鍛えていくことをお忘れなく」
と締めくくられています。
「足がつった」時の応急処置
夫が「足がつった」といっても何もできなかった私。
それでも看護師!?
と、自分で自分にツッコミを入れつつ…
(反省の意味も込めて、この記事を書いているのですが(^^;)
山行中に足がつった時の対策と治療について調べてみました。
登山中、あるいは一休みしている間に起こる筋肉の痛み、けいれん痛に対しては、四肢の圧迫を除去し血液の循環をよくし、ゆったりした気分で十分な休息をとる。局所のマッサージとストレッチングを十分に行う。多量に汗をかいたために不足した水分の補給を行うと良い。参考引用文献:登山の医学ハンドブック 株式会社杏林書院
また、芍薬甘草湯は、急激に起こる筋肉のけいれんを伴う疼痛の除去に効果がある。登山でよく足がつったり、筋肉のけいれんを起こしやすい人は常時携帯し、前もって服用するか、痛みが出た時に服用するとよい。参考引用文献:登山の医学ハンドブック 株式会社杏林書院
今回の登山中に足がつった男子高校生に芍薬甘草湯を渡してあげているベテラン風のソロのおばちゃん(失礼!!でも、敬意を持って♡)登山者さんがいました。
看護師の目線的には、気安く医師の処方でもない薬を他人に渡すことには抵抗を感じてしまうのですが…
登山者の間では漢方が効くというのはよく知られている常識なのでしょうか??
「足がつった時の応急処置」 まとめ
- 靴ひもをゆるめる。靴下を脱ぐなどで血液の循環をよくする。
- リラックスして十分な休息をとる。
- マッサージ&ストレッチ
- 水分補給
- 芍薬甘草湯を飲む。
- 消炎鎮痛剤を塗る。
※明らかな肉離れ、打ち身、捻挫のような、鋭い痛みや、腫れ、血腫がある場合はRICE療法といって(安静、冷却、圧迫、挙上)が必要です。
この記事を書きながら自分でも、次回山行に携帯しようと自宅の薬箱を探してみました。
コレコレ。
整形で受診した際によくもらうスミルスチック。
痛みと炎症を抑える塗り薬。
即効性があるかどうかは???ですが、きやすめ程度???
いえいえ。
人間…特に日本人。
お薬大好き♡ですから(^^;
何か手当、処置をしてもらった!!ということで、気持ちが落ち着いたり安心感を得られるものです、はい。
これは肩や腰にぬるイメージ強いですが、鎮痛、消炎なのでふくらはぎにももちろん良いかと。
もう何故処方してもらったのかも忘れてしまったぐらいですが、せっかくなので活用しようかと。
使用期限もまだ大丈夫!山用のファーストエイドキットの中に仲間入り決定です。
↓↓スミルスチックと同じ成分、フェルビナク含有
日本登山医学会が編集している「登山の医学ハンドブック」でも対策と治療として紹介されています。
kracieの漢方セラピーというサイトでは芍薬甘草湯の解説がされていますので参考にされてください。
ポイントは
- 急激な筋肉のけいれんに効果を発揮する。
- 甘草配合なので、長期連用を避ける。(甘草→※過剰摂取により、高血圧症、低カリウム血症、むくみ等の偽アルドステロン症があらわれることがある。)
- 症状が起こった時に服用し、痛みが治まったら服用を中止する。
さてさて。
だいぶ「足がつる」話が長くなってしまいましたが…(^^;
赤岩の頭まで2時間かけて到着です。
赤岳鉱泉から赤岩の頭までは、参考タイムによると1時間20分。
だいぶ、ゆっくりペースできましたね。
ずっと夫と一緒に歩いていたわけでなく…
先にいって待ってたりもしました。
待ってる間に硫黄岳の稜線がキレイでした。
ガスがかかったり切れたりと…空模様は忙しいです。
これから歩く横岳のギザギザから赤岳までよく見えていました。
待ってる間、あんまり暇過ぎて、他の登山者さんに写真撮ってもらっていました。
鬼ヨメだろうか…。
しかも一応、看護師という…。
身内には厳しいよね、みんな(^^;
貴重な青空(*´∀`*)ノ。+゜*。
やっとこさ夫が到着。
さぁ、硫黄岳はすぐそこですよ♪
夫とつかず離れず温かく見守りながら??硫黄岳に向かいます。
硫黄岳に到着
硫黄岳までの稜線は風が強く吹いていました。
お花の写真撮影しながら進みます。
↓↓ダブルストックで登ってくる夫。ガンバレ
↓キンポウゲも終わりかけです
↓オンタデかな。
↓↓硫黄岳の稜線を歩く人。
↓↓到着♪
数年前に家族で来たときはガスで真っ白。
何も見えなかったけど、今回は爆裂火口がしっかり覗けました。
稜線歩きとお花畑
硫黄岳の山頂はだだっ広く、ゴツゴツとした岩岩が平に広がっています。
ここでは水分補給の小休止で、先の硫黄岳山荘へ向かうことにしました。
ケルンにある道標の雰囲気がいい感じ♪
硫黄岳の火山の荒涼とした雰囲気から徐々にお花が増え出して来ました。
少しでもお花の色があるとほっとします。
硫黄岳から遠ざかるにつれて、コマクサが現れ始めます。
これから向かう方角をみつつ…
ガスが心配(^^;
リンドウ
淡いピンクや濃いピンクのコマクサが可愛らしいです。
見る見る間に横岳も赤岳もガスの中へ。
硫黄岳山荘に到着
硫黄岳山荘さんに到着!!
屋内のトイレはめちゃくちゃキレイでした!!
硫黄岳山荘さんの外のテーブルを使わせていただき大休憩♪
気づけばそこいらじゅうにトンボがいっぱい♪
お湯をわかしてホッとコーヒータイム。
凍らせて持ってきたシャリシャリのゼリーと菓子パンで軽い食事です。
同席した老夫婦の登山者さんともしばしおしゃべりタイム。
山荘横にある白いコマクサ。
6~7年ものだそうです。珍しいものを教えていただきました♪
とっても簡素な神社だけど、
なんだか手を合わせたい気持ちになったので感謝の気持ちだけ伝えて…
ではでは、いざ、今回の核心部といっても過言ではない!
横岳の通過。
気を引き締めて向かいましょう!
↑来た道を振り返ると、スッキリ見渡せました。
↑横岳
途中、岩肌にはコマクサの群落
↑お花が終わりかけなのが惜しいですが、ピンクと白のコマクサのコラボ。
↑大同心が見えた!
↑ガスがかかって幻想的
↑ゴゼンタチバナは好きなお花のひとつです
↑大同心。硫黄岳をバックに角度を変えてもう一度。
核心部 横岳を通過!!
↑横岳の核心部へ。
クサリ、鉄製ハシゴなど気が抜けない
そんななか、岩肌にはお花がたくさん咲いています。
ドキドキしつつも、ちょっと楽しい♪
ガッスガスですが、登頂♪
ちょっとだけ休んだら、先に進みます。
狭い岩尾根のトラバースや
鉄製ハシゴの下りが続き…
ガスで真っ白
↑イブキジャコウソウかな
ガスが晴れていたら景色もさらにすごいはず
急な斜面ほどお花畑が広がっていて…
写真撮りたい欲求あるも、真剣に登りましょう
ナデシコ
キンポウゲ
アサギマダラは、まさか、ここで!!というハシゴの連続箇所で出会った。
ちゃんと安全を確保して写真撮影しましたよ
一瞬の青空♪
横岳を通過するのも後少しだよ
横岳のガスがはれないかしら
夫が来た。なにげに後ろの山がカッコイイですよ!!
横岳通過はなかなか気の抜けない区間が続きましたが、
ハシゴ、クサリ、岩場と夫も私も楽しめました♪♪
ガスってはいたものの、ダイナミックな岩稜帯や稜線歩き、縦走、お花、アスレチックな要素と…
濃~~~~い、八ヶ岳山行一日目でした。
もう少しで宿泊地の赤岳展望荘に到着です。
続きは次の投稿で…
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