2023年8月。
北アルプスへの遠征登山を天候理由で断念。
計画を変更し、天気の良さそうな山梨県の乾徳山へ日帰り登山をしてきました。
山頂からは360度の眺望があり、天気が良いと富士山が良く見えます。
岩場が好きな方には特におすすめの山です。
これからクライミングがしてみたい方も、岩登りが自分に向いているか好きか嫌いかお試しで行ってみるのもいいかもしれません。
乾徳山はどんな山?
- 日本二百名山
- 山梨百名山
- 標高:2031m
- 体力度:★★★☆☆
山頂からは360度の展望が楽しめ、草原や樹林帯、岩場もある変化に富んだ登山が楽しめます。
山岳信仰の山
乾徳山は夢窓国師という恵林寺の開祖としても有名な高僧が、この山で修行をしていたと伝えられています。
髭剃岩(ひげそりいわ)、鳳岩(おおとりいわ)、月見岩など、巨岩、奇岩など数々の岩があります。
アクセス・行程距離・ルートなど
乾徳山
ルート:乾徳山登山口~オソバ沢登山口~国師ヶ原十字路~月見岩~扇平~乾徳山(今回はピストンで来た道を戻りました)
距離:11.8㎞
コースタイム:約6時間30分
アクセス:自家用車:中央道勝沼ICから60分
駐車場:乾徳公園の駐車場を利用。トイレ、登山ポストあり
登山レポート
真夏の低山登山。
朝からすでに暑いので熱中症に気を付けあせらずゆっくりと、水分補給をこまめにとりながら歩きました。
駐車場~登山口
歩き始めからすでに暑いです。
まずは民家のある車道歩きからスタート。
ついつい日陰を選んで歩いています。
一見、ヒガンバナ?キツネノカミソリ?と間違いそうになったこのお花。
関西ではあまりおめにかからないお花に目が留まりました。
坂道をまっすぐ歩いていると神社が左手に。
この辺りで、地元の方と思われる男性が一人、前方からくだってきました。
「早いですね」
と声をかけてくださったのですが、男性は渓谷をお散歩してきたのだとか。
軽装で、汗をふきふき颯爽と去っていきました。
九十九折りに林道を歩くこと、駐車場を出発し30分。
やっと登山口に到着しました。
登山口~月見岩・扇平
まずは良く整備された植林帯を九十九折に進みます。
登山者の気配がないため、歩き始めは熊鈴を鳴らしながら歩きました。
しかし、まもなくしてソロの男性登山者に追い抜かれたためここで熊鈴はお役御免。
鬱蒼と、暗いイメージの植林帯から明るい自然林へと辺りが変化してきました。
自然林になると、途端に林の雰囲気も明るくなるのでほっとします。
錦晶水。
水場に到着。
冷たいお水に手ぬぐいを浸して絞り、首に巻いたら生き返るような心地よさ!
こまめな水分補給で身体の中から、ほてった体を外からクールダウンできました。
国師ヶ原十字路に近づくと、黄色のお花がチラホラと見え始めました。
木々の間から青空も見えます。
十字路では、ヒュッテには立ち寄らずそのまま山頂方面へ向かいました。
この辺りは鹿が多いようです。
下山時にはこの辺りに鹿の群れがいました。
徐々に登山道に傾斜が増してきました。
ところどころ、修行の行場跡のような雰囲気の場所を通過します。
黄色の花はマルバダケブキです。
なんと群生しておりお花畑になっていました。
お花畑の間を縫うように、登山道を進みます。
お花は終盤ですが、咲き残っているきれいな株もまだたくさんありました。
乾徳山のお花たち
草原(牧場跡)の周辺が一番、お花がたくさん咲いていました。
事前の下調べもそれほどしていなかったため、お花がこんなにも咲いているとは思っていなかったので花を見つけた時の喜びも倍増しました。
ウツボグサ
ツリガネニンジン
どれも夏の花期の最盛期は過ぎた感じですが、みつけられラッキーです。
ホタルブクロにも見えるけど?
ハクサンフウロかな
山梨県の山には普段あまり登ることがないため、植生も見慣れないものがありました。
ウメバチソウ
ノコギリソウ
真夏の花から秋の花へ。
季節は移ろうとしています。
コウリンカ
ハナイカリ
スマホ撮影で、ボケてしまっていますが最近はコンデジを持ち歩くことも少なくなってしまいました。
ヤマユリの咲き残り
マルバダケブキ
メモ
花の写真を撮ると、後で名前を調べるのが大変です。
でもどの時期にどの山域で、どんな花が咲いていたのか。
後から見返すこともできるし、繰り返し名前を調べていると名前を自然と覚えている自分がいます。
月見岩・扇平~山頂
草原の中の月見岩に到着しました。
後ろを振り返ると…
さすが山梨県。
富士山が身近な山として感じられる。
そんな山域なんですよね。
あの雲がなければ、もっとド~ンと富士山が見えるんですね。
青空と、草原。
夏山でも少し秋の風も感じながら。
扇平で休むよりは、月見岩の周辺の方が開放感があり気持ちいいですよ。
手洗岩とあるけれど、とてもその水で手を洗おうという気持ちにはなれませんでした。
ここからはゴツゴツした岩の連続。
岩の重なる登山道、急登になってきます。
美味しそう
美味しくなさそう
キノコの種類も増えてきました。
そんなに難易度は高くないけど、岩場歩きが慣れてない方には大変かも
しっかりしたクサリがかかっていますが、あまりクサリに頼りすぎないであくまでも補助的につかむ程度で。
手も足も、自分でしっかりしたホールドを探す方が安定します。
岩の割れ目の先には絶景が!
でも、崖なので落ちないよう十分気を付けてください。
日帰りの登山で、こんなにも富士山が見られるなんて関西ではないことです
登りごたえのありそうな岩が出てきました。
基本はクサリのあるラインに沿って進みます。
クサリは補助的に持つ程度。
基本は自分で岩の割れ目に足を入れしっかり安定した場所を探したり、ガバッと手で岩を持てる場所を探し3点支持で進みます。
富士山を背景に、岩登りを楽しみます。
なかなか高度感を感じられるので、この辺りから岩が楽しいのか、苦手なのか向き不向きがハッキリしてきそうです。
ガスが徐々に上ってきているのがわかります。
山頂までもちますように。
胎内と名前がついた場所は、行場跡などでよく目にします。
ここもそうだったのかしら?
ツルっとした岩で、濡れていると滑りやすいので要注意。
雨乞岩の辺りは少し開けているため、よい休憩スポットです。
どうやらこの辺りにクライミングで登ってくるのでしょうか?
岩の雰囲気がいい感じ。
鳳岩も、基本はクサリ沿いに進みます。
岩に入ったクラック(岩の割れ目)に手や、足を入れ、しっかりキープしながら安定した姿勢で登り進みます。
大岩をのっこすと山頂です。
登頂おめでとう!
山頂部の近辺では、アゲハ蝶がずっと同じ場所をいったりきたり舞っていました。
山頂はゴツゴツした岩場で平たい広い場所がないため、少し下った場所で休憩をしました。
イワインチンがたくさん咲いています。
絶景を見ながら大休憩することにしました
天気が良いのでのんびりまったり休憩できました
また食べたいファミマのドーナツ
夏でもドリップしたホットコーヒー
時折、頬をさらっとした乾いた風がこすっていきます。
ぼんやり、なんにも考えていない状態。
美味しいスイーツと、苦みのきいたコーヒーがよく合います。
標高2000メートルとは微妙な高さ。
高すぎず、低すぎず。
少し街の喧騒から離れ、心身ともにリフレッシュすることができました
感想
乾徳山は日帰り登山にちょうどいいお山。
ルート上、樹林帯、花、岩場と変化に富み楽しめます。
富士山の見えるお山としてもいいですね。
次に来るなら、涼しい季節にクライミングか、秋に紅葉を愛でるのもいいですね
温泉
登山の後はやっぱり温泉で汗を流したいですよね!
乾徳山登山の後におすすめの日帰り入浴できる温泉はコチラ
参考