2023年6月30日に全国で順次公開された映画「山女」
「山女」というタイトルから、はじめは山登りに関係する映画と思いきや…
全く違います。
山登りが好きな人もそうでない人も関係ない。
ぜひ映画館へ足を運び観てほしい作品です。
この記事ではあらすじ(ネタバレ含む)から考察、印象に残ったシーンについてご紹介します。
映画「山女」あらすじ
あらすじ
18世紀後半、東北。冷害による食糧難に苦しむ村で、人々から蔑まれながらもたくましく生きる凛。彼女の心の救いは、盗人の女神様が宿ると言われる早池峰山だった。ある日、飢えに耐えかねた凛の父親、伊兵衛が盗みを働いてしまう。家を守るため、村人たちから責められる父をかばい、凛は自ら村を去る。決して越えてはいけないと言い伝えられる山神様の祠を越え、山の奥深くへと進む凛。狼達から逃げる凛の前に現れたのは、伝説の存在として恐れられる山男だった…。
豪華キャスト
山田杏奈・森山未来・二ノ宮隆太郎・三浦透子・山中崇・川瀬陽太・赤堀雅秋・白川和子・品川徹・でんでん・永瀬正敏
映画「山女」の見どころ&おすすめポイント
みどころ
この映画の中で重要な存在である「山男」。
「山男」を演じる森山未来と言えばダンスで有名ですが、この「山男」がダンスを踊る…ということはありません。
冗談は置いといて…
映画中、この「山男」は一言も言葉を発しません!!
セリフのない役柄を、森山未来さんがどう演じているのか?
「山男」の存在が、映画の中ではまるで妖怪か、怪物かのように扱われ村人に恐れられているいますが、凛とのかかわりの中で人間味を感じるのは私だけでしょうか?
ポイント
森山未来が演じる「山男」の目の動きや、機敏な体の動きなど必見です
映画「山女」印象に残ったシーン
印象に残ったシーン
印象に残るシーンだらけで困ってしまうぐらいインパクトがある映画です。
ストーリーの始まりから衝撃的な内容のため、いっきに物語に引き込まれます。
中でも一つだけあげるなら、凛が山男に早池峰山の女神様について語るシーンです。
凛は山男に盗人の女神様だから弱い人間の気持ちもわかってくれるのではないかと思うと話をしています。
凛が村人から先祖の罪からいつまでも差別を受けている身である事に、盗人の女神様をかさねて身近に感じているのか、救いを求め心のより所にしているのだとわかるシーンでした。
作品中は強く、たくましくリンとして生きる主人公の凛ですが、心の内、本音を語る相手が村人ではなく「山男」だったというのもいいですね。
映画「山女」ここが惜しいっ
一つだけ、私がこの映画で「惜しいっ!」と思った点。
それは、山神様の祠を越えた山男の住む場所、山奥とされる場所の映像が「それほど山奥に見えなかった」ということです。
凛が禁忌を破り山奥に踏み込んでいった場所・狼まで出てくるような場所なのですが
あれ?
もう、着いたんだ。という印象を受けました。
映画を観終わった後も、全体的に美しい自然、山な印象。
多分、普段、山に入ることのない人が見れば十分、山奥だと思いますが
早池峰山の得たいの知れないおどろおどろしいような、禁忌の山、恐ろしい山という印象が薄い。
恐ろしさが前面に出ているのは、閉鎖的な村社会の方ではっきり言って人間の方が怖い。
(それがこの映画では見せたいことだと思うので、OKなのかも。)
みんなの評価
#山女 観た。 めちゃくちゃ良かったです泣。何かに対する吊し上げや、何かしらの権力(大中小関係なく)がいつの時代も転がっているなかで、自分の道を選ぶというのは中々難しい。生活もあるしね。それを意思(志)で動けた彼女は素晴らしかった。ありがとうございました pic.twitter.com/ZHa6X4o6Ri
— 嘘つきみーくん (@217ykchan) July 7, 2023
「山女」生き方を選べない時代、差別に天災、その中でも自分らしく生きようとする主人公が、その名の通り凛としていて強さを感じた。山男の森山未來は一言も喋らずに、もはや山の神様。狼煙が呼ぶを少し思い起こしたのは、衣装が宮本まさ江さんだからかもしれないな。そいや狼の鳴き声もした。 pic.twitter.com/JeRmjYKP4p
— えりこ (@kakitsubata2) July 6, 2023
『山女』
冷害に差別に貧困。心が痛み、
怒りが湧いてくるのに、美しいという印象が残るのは山田杏奈さんの瞳の力強さと凛と美しい佇まいからだろう。森の中のしんとした空気感と湿気た木々の匂いがスクリーン越しに伝わってくる。
森山未來さんの山男はもう次元が違いすぎて凄まじいです。 pic.twitter.com/vY4lqqeM59— もよこ (@diary25kiss) July 5, 2023
『山女』鑑賞。18世紀末期の東北の山村。数年続く冷害により困窮する村人たち。主人公凛の一家は忌み嫌われる仕事を余儀なくされ村人からも差別を受けている。ある時凛は自ら村を去り、山奥で伝説の山男と出会う。
徹底的に人間の尊厳を奪われる理不尽さを逃げずに描く姿勢に覚悟と誠実さを感じた。 pic.twitter.com/IJ93Wc1IrN— フィッシュ (@colossus4000) July 4, 2023
映画「山女」は、こんな人におすすめ
こんな方におすすめ
- 日本の時代ものが好きな人
- 俳優陣の確かな演技に期待している人
- どっぷりと映画の世界に浸かって考えさせられるような感覚が得たい人
- 注目の若手女性俳優・山田杏奈の演技、目力を観てみたい人
まとめ
福永壮志監督の映画「山女」について、あらすじや見どころのご紹介をしました。
ブログ管理人tomoの映画「山女」の総合評価は
満足度
本当は、タイトルからアウトドアや山登りに関する映画かな?と興味を持った映画でしたが、それは全く違いました。
良い意味で期待を裏切る、わざわざ映画館まで足を運んで見るだけの価値がある映画だったと満足しています。
- 演技
- ストーリー
- 「山怪」をちょっとだけにおわせるような要素
これらが上手く絡み合い100分という時間があっという間でした。
観るまではそれほど期待していなかったはずなのに、かなりおもしろかったです。