天生湿原・籾糠山はカツラ門だけじゃない!お花の宝庫2019・2023
岐阜県にある天生県立自然公園【天生湿原】【籾糠山】へ行ってきました。 ブナの原生林の中を歩き、幻想的な風景の湿原、籾糠山の植生豊かな6月に咲く花々を愛でる、 フラワートレッキング、花めぐり山行です。 ...
続きを見る
はじめに
ヤマレコやfacebookなどで、お友達の稿を見てずっと憧れていた山。
それが岐阜県にある籾糠山です。
なんでも籾糠山への登山口がある天生峠は一年のうち半分は雪にとざされていると言います。
また、このお山。
山深く自然が豊かなだけに熊が出ることでも有名です。
平日休みに日帰りでサクッと行ってこられるようなお山ではないので、やっと!やっとのことで(☆∀☆)
今回、念願叶い訪れることができました。
(関西からは少し遠いので、私は岐阜県の親戚の家に一泊しています)
天生県立自然公園・籾糠山
- 籾糠山の標高1744m
- 中部北陸自然歩道・県立天生自然公園
- 道がよく整備されているので初心者でも比較的、歩きやすい
- 豊かなブナ林、渓流、湿原、花、眺望と登山、ハイキングの楽しみの要素をいくつも兼ね備えながら、山頂までが約4キロ弱と、日帰り登山の山としても手頃です。
- 入山料(森林環境整備推進協力金)500円
- 国道366号線天生峠の開通期間6月上旬~11月下旬
- 峠の駐車場にトイレあり。
- ルート途中に、携帯トイレブースあり。(有料)
LET'S GO!!
今回、籾糠山登山に同行いただいたのがBENさん。
熊を恐れソロでの山行に躊躇しているところ、同行していただけることになり感謝(*゚∀`*)ノ☆。゚+.
ではでは…期待を膨らませ、いざ!天生峠へ。
国道360号を天生峠駐車場へ向かい走っていますと、途中大きな滝に出会いますよ♫
早朝の滝は深夜の大雨からか水が濁っていました。
水量もあり迫力があります。
天生峠に到着♫
観光客もたくさん訪れる自然公園なだけに、駐車場、トイレ(靴洗い場あり)も完備。
私たちは登山口に近い方の砂利の駐車場に停車。
登山口の入口には自然保護を目的とした監視パトロールの方が常駐しています。
親切、丁寧にルートの状況など案内してくださいました。
では出発です♫
いきなりですけど…
想像していた通り、「熊に注意」ですよ!!
エンレイソウ
お決まりのギンリョウソウもおはようございます。
これはきっと、ヒヨドリソウ
あれ??
BENさん、今日は熊鈴つけてるんですね。
しかも、熊の顔がついてて、かわいい♡
お互いに熊鈴をリンリン鳴らしながら歩きます。
途中、こんな熊よけのための即席タイコ?!があります。
はっきり言ってガンガンうるさいです。
これぐらい響かせないとですね(´Д`;)
でも、これ面白いのが、叩く人によってそれぞれのリズムで鳴らすから面白いんです♫
ルート上の案内看板はカンペキ。
要所要所に案内があり迷うことはないと思います。
まずは天生湿原に到着。
金網の柵の中に入っていきますよ♫
湿原は一方通行です。
この分岐の杭がすごかったΣ(゚д゚lll)
わかります?
木の杭がボロボロなっていますよね。
これ、噂によると熊の仕業だとか(´Д`;)
天生湿原
※登りの木道の東回りと、下山時の西回りを天生湿原でまとめて写真アップしてます。
湿原の周囲を囲むように木道があります。
まずはササユリの群生がお出迎え♫
ニッコウキスゲとササユリの群生に、二人とも(・∀・)♫
カンゲキです(≧∇≦*)
ニッコウキスゲとギボウシの群落も♫
ニッコウキスゲ
これはなんでしょう?ランの仲間かな?
水芭蕉はすでに終わり。
花の後は巨大化した葉物野菜みたいです。
カタツムリは苦手…(´Д`;)
ゴゼンタチバナ✿かわいい
天生湿原は県の天然記念物にも指定されている高層湿原です。
名前は???
二人共、我を忘れて写真を撮りまくり≧(´▽`)≦
どこを見ても美しく、写真撮影に大忙し
サイハイラン
気づけばトンボだらけ!!
ワタスゲは湿原の中央部分にあり近くでは見られません。
カラ谷分岐(標高1360m)
今回の楽しみの一つに、雨上がりに花びらが透明のスケスケになったサンカヨウを期待していたのですが…
残念ながら花は終わり、み~んな実がたくさんついていましたよ。
カラ谷分岐からは私たちはブナ探勝路の方へ。
こちらのルートは山頂まで最短で行きます。
途中、葉っぱの上に白くかわいい形の花びらがたくさん落ちていました。
ブナの巨木、トチの巨木の森を歩きます。
スケールが大きすぎて…見とれてしまうばかり
この辺りでパトロールのおじさんに出会いました。
背中には何やら重そうな荷物を担いでいます。
どこかへ向かう途中のよう…
私たちに「すぐだから」と水芭蕉の群生地を見に行くと良いと教えてもらいました。
ブナ探勝路からほんの100mほど脇道にそれると
水芭蕉の群生地。今はもうお花が終わっているけれど…
それはそれは明るい林の中にぽっかりと湿原が広がっています。
水芭蕉の群生が咲き誇っていれば圧巻ですね。
ベンチも多数、用意されていて、ここで休憩しても気持ち良いですよ。
水芭蕉の群生地からもとのルートに戻ってきました。
↑この落ちている実
なんだかわかりますか??
ブナの実です。
先ほどのパトロールのおじさんに追いついた私たち。
しばしお話しをうかがいながら一緒に歩きました。
ブナ探勝路というぐらいですから、それはそれはブナの古木が立ち並ぶステキなルートです。
そのルート上にはたくさんのブナの実が落ちています。
おじさんの話では、なんでもブナの実は熊の大好物だそうですよ♫
ブナの実を割って開くと小さな茶色小さな果実??が出てきました。
しばらくは、おじさんとおしゃべりしながら歩きました。
オオカメノキ
おじさんは目的地に到着。
背負っていたのは、この木の杭。
横の長いほうではなくて、縦に地面にさしてある方の杭は腐りにくい栗の木だそうです。
これを運んで一段一段、整備してくださっているのですね。
木の根を痛めないように、自然を守りつつ、人間も歩きやすいようにとされています。
そうやって誰かの手で守られ、私たちが楽しませていただいているのだなと気づくことができました
ありがとうございますm(_)m
籾糠分岐(標高1620m)
おじさんと別れ、山頂へと向かいます。
籾糠分岐にやってきました。
ここにはトイレブースがあります。
こんなトイレブースははじめて!!
何事も経験?
イヤ、本当にトイレに行きたかっただけ?!
ワタクシ、このトイレブースを使用してみましたよ♫
これは携帯トイレ用のテントブース。
山のトイレって汚くて臭いイメージがあったけど…
全然臭くない!!そしてキレイ!!
ブースの中には携帯トイレセットと、便座が設置されています。
本体を広げて便座にセット。
洋式トイレと同じように座って用を足します。
終わったら、便座から袋を外して口をしっかり結び、セットに付属の防臭袋に入れチャックをします。
↑この中にワタクシいます…
後は自分で登山口まで持ち帰り、回収ボックスに捨てます。(料金は400円/回 回収ボックス横に料金ボックスがありました)
※これは登山口ですよ~。トイレブースには回収ボックスはありません。
籾糠山に登頂!!
籾糠分岐からは約800mで山頂に到着です。
はい、お決まりの三角点タッチ♫
熊にかじられ?!無残な姿に(´Д`;)
横にマジックで手書きの「籾糠山」の文字が!!
ちょっと哀愁すら感じられます(笑)
とりあえず、荷物を降ろして…
あれ??BENさんの帽子から何かぶら下がってるΣ(゚∀゚ノ)ノ
展望もよろしく、満足の登頂です☆。゚+ノ☆。゚+.
ホッと一息。
暖かいコーヒーとフルーツをいただきました。
(いつもありがとうございますm(_)m)
カラ谷登山道へ
下山は木平分岐(1520m)をカラ谷登山道へと進みました。
こちらは今回の登山の大きな大きな目的の一つ、カツラ門があるからです♫
こちらは名前のとおり、カラ谷という谷の沢沿いを歩くルート。
沢沿いにはカラマツソウがたくさん咲いていましたよ。
ツルアジサイも木漏れ日の中キレイです。
これ、な~んだ!?
答えは
ショウキランです。
はじめはギンリョウソウのお化け??なんて勘違いしたけれど…
同じ腐生植物でランの仲間のショウキラン。
なかなか珍しい植物です。
うじゃうじゃと…
可愛らしくも見えますね。
そして、今回のメインスポット?
カツラの巨木群にやってきました。
その大きさ!迫力あります。
角度を変え…しばし見とれていました。
お天気も回復し
キラキラのカツラの巨木群が見れ、大満足です(*´∀`*)♫
アマドコロ
さて、下山です。
キラキラの木漏れ日を気持ちよく受けながら…(でも、蒸し暑さはあるので汗だくですが)
また、来よう!
季節を変え、次は春の水芭蕉?それとも紅葉??
大満足の籾糠山、ハイキングでした♫
初心者さんにおすすめ
今回ハイキングで訪れた天生湿原は、危険箇所もなく初心者さんにもおすすめです♫
- 登山をはじめたいけれど、まずはハイキングで簡単なコースに挑戦したい
- いきなり難しいコースはしんどそう…
- 初心者でも楽しめるルートが知りたい
こんな方におすすめの本をみつけましたよ♫
(天生湿原も載ってます(^O^)
関西ではなく東海エリアを対象とした本ですが、
関西からでも少し遠出すれば行ける場所もあります。
日帰りで行けるコースなので、旅行と組み合わせて計画を立てるのもいいですね。
下山後の立ち寄りスポット
白川郷の絶景が見られる展望所✩
登山口へと続く国道360号途中に案内看板あります。
白川郷のメインルート沿いに食事処が多数あります。
やっぱり食べたくなるのがお蕎麦。
朴の葉っぱにそばが乗っていて雰囲気ありますね。
日帰り温泉もあります♫
白川郷の湯→HP
おまけ
関西から日帰りで籾糠山へはかなり遠いので、郡上八幡にある私の祖父の家へ。
私の祖父は昔、猟師でした。
でも、それは生活のため。
猟そのものを楽しんでやっていたわけではないこと、幼い頃に祖父から聞いた覚えがあります。
今は祖母も祖父も亡くなり、叔父が一人で住んでいます。
山や畑、川にと忙しい叔父から、たくさんの収穫をいただいて帰りました♫