紅葉シーズン直前の御嶽山へハイキングに行ってきました
規制緩和により剣が峰頂上まで行くことができ、久しぶりの3000m峰の高度感ある景色を堪能。
今回のルートは紅葉登山にもおすすめなので、今年2022年の紅葉山行に、ぜひ参考にしてみてくださいね。
御嶽山は剣ヶ峰山頂まで行ける?
御嶽山と言えば、2014年9月27日に噴火し58名が死亡した火山災害がありました。
今年であれから8年。
現在は噴火警戒レベルが2から1に引き下げられ(2022.06.23)2022年度は規制緩和され剣が峰頂上までの通行が可能となっています。
2022年御嶽山 黒沢口登山道の規制緩和
女人堂(8合目)から剣ヶ峰頂上までの登山道
令和4年7月1日午前10時~令和4年10月12日午後2時まで
参考引用:長野県木曽町HP
参照:木曽御嶽山安全対策情報
山行概要
天気:晴れ(ガス多め)
アクセス:マイカー
登山口:黒沢口
総距離:12km
累積標高差:登り・下り1420m
ルート
黒沢口6合目→黒沢口7合目(行場山荘)→黒沢口8合目→石室山荘→二ノ池・頂上・黒沢口分岐→黒沢十字路→御嶽山(剣ヶ峰頂上)→黒沢十字路→二ノ池山荘→賽の河原→白竜教会避難小屋→巻道の三ノ池分岐→三ノ池→三ノ池避難小屋→大岩→黒沢口8合目(女人堂)→黒沢口7合目(行場山荘)→黒沢口6合目
ポイント
登山口からまずは山頂を目指します。登頂後は三ノ池を経て8月8日から通行可能となった「三ノ池ルート」と呼ばれるトラバース道を通り、女人堂へ戻ります。三ノ池ルートは沢の渡渉などあるため注意も必要ですが、ナナカマドやダケカンバなど紅葉の季節は素晴らしいオススメルートです
今年の紅葉は?
紅葉のピークは毎年ことなりますが、8合目の女人堂がある辺りは、だいたい紅葉のハイシーズンは9月下旬~10月上旬です。台風の影響により色づき具合など変化があると考えられます。最新の情報をみながらベストシーズンに訪れたいですね
御岳ロープウェイは今年で最後!?
8月末、ニュースが飛び込んできてびっくりしました。
御嶽山のロープウェイと言えば、飯森高原駅から片道約3時間(黒沢口登山道経由)で山頂に行けることから日帰り登山で利用されている方も多いのでは?
このロープウェイの運営会社が今年度で撤退予定とのこと。
来年度からの事業運営をする会社が、募集はしているもまだ決まっていないとのこと。
今年度は11月6日までは運行するとのことだが…。
小さな子供さんやお年寄りなど、本格登山は難しくてもロープウェイで景色を楽しんだり、飯森高原駅周辺の散策などが楽しめることから、利用されたことがある人も多いのでは?今年で最後なんてさみしいですよね。なんとか存続できるよう願うばかりです。
ここだけの話
御嶽山登山の一般的なルートの一つ「黒沢口登山道」。
このルートは6合目にある登山口から登りはじめ、途中ロープウェイ(飯森高原駅)からの道と合流します。
この合流地点までの登山道は、それはそれはお世辞にも歩きやすいとは言えないんですよね。
歩きなれた人なら、苦にはならない?
いえいえ。
グチャグチャと湿った土が乾きにくく、雨後など(木の板や丸太が階段状に整備されているとはいえ老朽化も進んいます)滑りやすく、転んだら全身ドロドロに成りかねない道。
下山時は登山口まで転ばないよう、かなりの集中力を要します。
そう言った意味でもロープウェイ利用はお金を払う価値があると考える人もいるかも?しれません。
山行レポート
登山口にある駐車地に到着したのは5時半ごろ。
すでに上の駐車場は満車。
下の駐車場も半分ほどがうまっていました。
登山届の提出やトイレ、準備運動など支度を整えいざスタートです。
ゴゼンタチバナの実が、薄暗い樹林帯歩きにもパッと目をひきます。
まだロープウェイは営業開始前のため登山者は少なめ。
でも、駐車場の車の台数を考えると皆さんかなりの早出出発?それとも小屋泊まりかな。
何度も歩いたことのあるルートなので、まだまだ序盤であることも把握しています。
何人もの後続の登山者に抜かされていきましたが、平常心で!
あせらず、一歩ずつ、息が上がらない程度の呼吸で進みます。
もうすぐ訪れる紅葉の気配を感じます。
最初の休憩スポット女人堂へ到着。
ここまで約1時間50分。
ここからが登りの一番キツイところ。
まだガスがきれないため景色も真っ白ですが、先へ進みます。
早くガスがとれて麓の景色が見えるようにならないかしら?
そんな事を考えながら
樹林帯を抜けると、ここは火山なのだと嫌でも思い知らされるような、溶岩の固まったごつごつの登山道を歩きます。
やったね!
天気予報を入念にチェックし、雨雲レーダーも直前まで何度も見てきた甲斐がありました。
快晴の青空が見えてきました。
この石室山荘が見えてきて、山荘に着くまでが一番の急登です。
山荘では小屋番さんが温かく登山者を迎え入れてくれますよ。
石室山荘で小休止したら、山頂へ向け出発です。
ガスで真っ白になったり、青空が見えたり空模様が変化しています。
この辺りから風にのり硫黄臭が時々します。
高山植物を愛でながら、さらにゆっくりペースで一歩ずつ確実に進みます。
標高が高いので無理は禁物。
同行者や自分の体調に変化がないか、高山病の出現はないか、山頂へのはやる気持ちをおさえつつ歩きました。
二ノ池との分岐を通過したら剣ヶ峰のお社が見えてきますよ。
山頂から下山してくる人も多く、挨拶をかわしながらゆっくりマイペースに歩きます。
剣ヶ峰頂上のお社はすぐそこです。
なんて、立派な階段でしょう。
昔、御嶽山が噴火する前にも山頂まできたことがありますが、その時の様子を思い出しました。
今までにいろんなルートから登りましたが、この山頂部へ何回、訪れたのかな?
まずはお参り。
登山の安全無事に感謝して。
登りはヘルメットを被っている人がほとんどでしたが、休憩中は外しているのかな?
ヘルメットが普通に見える。
昔にはなかった登山の風景だなとも感じます。
山頂部からの景色を堪能しました。
生物の存在が感じられない火山特有の雰囲気。
3000mを越える高峰に日帰りで来られるなんて!
復旧作業に尽力された方々のおかげですね、ありがとうございます。
どうか火山活動はしばらくお休みしてくれますように、ね。
あまり山上部に長居しないよう、下山開始します。
分岐から、下山は三ノ池方面から周回します。
二ノ池は現在ほとんど干上がっていました。
ここは噴火後の登山できるようになり間もなく訪れた時は、なんだかあの世かと思わせるような異様な雰囲気が漂っていました。
今はすっきりと、そんな霊的な?空気感もなく、ふつうの標高の高い場所という感覚。
またまた名前がおどろおどろしい「賽の河原」
立ち止まり長居はしたくないネーミングですが、チングルマなど花もきっと豊富な場所であることがうかがえます。
高山植物をみつけると、写真を撮らずにはいられない性分
チングルマもたくさんありました。花の最盛期にはとても美しい場所だと思います。
季節は確実に秋へとむかっていますね。
トウヤクリンドウが咲き出すと秋はすぐそこだと感じます。
賽の河原から少し登ると三ノ池を見下ろせる場所へ。
ここでお腹が空いてきたためランチタイム。
山では夏でも冬でも、暖かいものを食べたり飲んだりするとホッと落ち着きますね。
持ってきたサーモスで簡単にカップ麺と菓子パン。
そんな軽食ですが身も心もリラックスできます。
今回は何度も御嶽山登山をしているなかでも初めて通るルート、三ノ池への巻道を通りました。
五ノ池小屋や摩利支天山には行かないため、ショートカットのルートを選びました。
三ノ池を見下ろしながら、途中ザレたところを通過するので落石に注意しながら速やかに通過した方がよさそうです。
巻道を通ったことでお花にも会えました
黄色のお花たち、アキノキリンソウとミヤマダイコンソウ
途中ハイマツの中から、鳥の声がします。
いったいどんな鳥かな?と気になります
ここで五ノ池小屋方面へ行くのか迷いましたが、今回はパスして下山することに。
大きなゴロゴロ岩を縫うように三ノ池へ降りていきます。
ホシガラスがすぐ間近にいるのを発見。
松ぼっくりをついばんでいました。
今回は三ノ池のほとりまで来ましたが、上から三ノ池を見下ろすルートもありますので、天気の良い日はそちらも良い写真撮影スポットですよ
数年前に訪れた時は通行止めとなっていましたが、今年8/8から通行可となった三ノ池ルートで女人堂まで戻ります。
こちらのルートは多少のアップダウンもありますが、来た道を戻るよりは景観にも変化あり楽しいです。
三ノ池を離れる前に、咲き残りのコマクサを発見しました
夏の高山植物もすでに終わり、季節はもう紅葉が間近。
そんな時にも植物が目を楽しませてくれます
御嶽山にもこんな場所があるんだ!と、初めて来たときに驚きと楽しくワクワクした気持ちになった場所。
急なくだりですが、階段を慎重に降りれば大丈夫。
紅葉シーズンにぜひ訪れてみてください。
ここが火山であることを忘れてしまいそうになるくらい、美しい景観を楽しめますよ
秋のお花たちもスタンバイOK
この三ノ池ルートでは沢の渡渉もあります。
夏の初めはまだ雪渓かもしれません。
渡渉には太いクサリがあり手に持つこともできますが、今回はあまり役にたったとは言えませんでした。
同行者は上手に濡れないよう渡れていましたが、私は片足だけ靴が中までしっかりぬれてしまいました。
落石がありそうなガレ場。
ここも注意して歩けば難なく渡れますが、危ない箇所ではスピーディーに立ち去るようしましょう。
ゆるやかなアップダウンを繰り返しながら8合目付近をトラバースする三ノ池ルート。
ダケカンバの木やナナカマドの赤い紅葉など、紅葉には絶景が広がります
手前のナナカマドが赤く染まるのも後わずかかな
トラバース道を抜けると女人堂の建物が目に入ってきます。
いったん女人堂で小休止し、いざ、ドロドログチャグチャの黒沢口ルートへと戻ります。
ワー、とか、キャーとか言いながらも、なんとか転倒せずに安全に下山することができました。
コロナ療養明け後、初のロングのハイキング。
歩けるかなと少しの不安もありましたが、3000m峰からの絶景、高山植物、火口湖など御嶽山のダイナミックな山を感じながら楽しむことができました。
御嶽山 黒沢口ルートから下山後の温泉
濁河温泉から登山すると、下山後の温泉に困ることはないのですが、黒沢口ルートからだと温泉に少し悩みます。
そこでオススメの温泉はこちら。
名古屋方面への帰路に大きく回り道をしなくても行けるのでアクセスも良いです
温泉オススメ
電話:0264-46-2155
住所:長野県木曽郡木曽町三岳10869
日帰り入浴:13:00~16:00(15:30までに受付)
アクセス:道の駅「木曽市場」から車で7分・道の駅「三岳」から車で3分
泉質:炭酸水素塩泉(含二酸化炭素カルシウム、マグネシウム、炭酸水素塩冷鉱泉)
効能:慢性皮膚病、やけど、切り傷、高血圧、動脈硬化
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