八ヶ岳で小屋泊・雪山5座縦走・ご来光登山2019(前編)からの続きです。
八ヶ岳で小屋泊・雪山5座縦走・ご来光登山2019(前編)
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ルート
美濃戸口に前泊し、1泊2日(赤岳天望荘泊)で5座を縦走します。
赤岳は標高2899m。
赤岳天望荘は冬季、年越しに営業している山小屋としては最も標高の高い位置にあります。
硫黄岳~横岳~赤岳天望荘
硫黄岳の頂上台地を後にし、硫黄岳山荘の小屋前で大休憩をしました。
ここは風除けにもなり落ち着いて、軽食を摂り良い休憩ができましたよ。
温かい飲み物と軽食でエネルギーチャージしたら、再び出発です!
硫黄岳から横岳への登り返しがジミ~に、風もきつく、ちょい頑張らなアカン場所です。
ちなみに、この時、前後を歩く登山者さんたちは、ほぼ同じ赤岳天望荘に宿泊だった様子です。
天気は崩れる様子が全くなく、360度ぐるりを見渡しながらの稜線歩きです♪
登り進むと大同心、小同心が眼下にくっきりと見えます。
小同心の山上にクライマーが立っているのがわかります。
おもわず羨望のまなざしで見てしまいます。
私も今年はあそこに立つ日が来るかな???
明日は左から赤岳、中岳、阿弥陀岳。
あちらを歩きますよ♪
横岳の左手には富士山も見えてきて、更にテンションが上がります!!
ちなみに、このあたりは、夏の阿弥陀岳南陵、横岳西壁大同心稜の山行時にひょっこり出てきた場所ですね。
ウルップソウの花咲く♪阿弥陀岳南陵&横岳西壁の大同心稜へテント泊山行②
二日目 AM4:30 夜明け前、テントを撤収。 朝食は各自で準備してきたもので簡単にすませ、テント場から行者小屋前のテーブルのあたりに集合です。 ...
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いくつものピークを横断する横岳は、夏に歩いた時よりも雪が付いていることで少し歩きやすかったような。
横岳は長い梯子や危うい箇所もあるので慎重に!
横岳と赤岳の間のくぼみのところに赤岳天望荘が見えてきました。
あともうちょっと!と思ってからがながかったりしますよね。
地蔵の頭まであともう少しですが、小休止。
風除けになる岩陰で後続者の方々を見ながら休みました。
この頃にはすでにカメラのシャッターが開きにくかったり、電源が入ってもすぐに落ちてしまうという現象が発生してきました。
カメラに詳しくない私。
このお地蔵様のすぐ真下で、力尽き??てる叔父様が一人。
大丈夫ですか~?と声をかけつつ、意外にもちゃんとしていたので、内心ホッとしつつ、
お互いに励ましの声をかけつつ先に進みました。
赤岳天望荘
赤岳天望荘へ予定通りに到着することができました。
赤岳天望荘
- 赤岳山頂まで標高差約260m
- 個室は36室(ツイン19室、トリプル15室)
- 個室1泊2食12000円
- 年越しイベントは山道具などの豪華景品がもらえる「じゃんけん大会」
まずはチェックインし、部屋へ荷物を降ろします。
今回は少し広めの個室をゲット!荷物も置け広々でした。
廊下を挟んで個室が東側と西側があるのですが、西側の部屋なので、カーテンの向こうはシャッター(雨戸?)締まっており凍っているのがわかります。
荷物の整理を終え、食堂へ。
食堂では温かい振る舞いの善哉を頂き、少し休憩しました。
そして夕暮れ時を待ち、外に出てみると…。
アーベントロート
アーベントロート
夕焼けが山肌に反射して山が赤く見える現象。年間を通じ見られるが、よりきれいな赤色に染まるのは秋から冬の期間であることが多い。
参考引用:ヤマレコ
横岳のアーベントロートは、数年前、夏に赤岳天望荘に泊まった時よりも赤さが増していたような気がします。
中岳、阿弥陀岳の向こうには暮れ行く夕陽。
今流行りの?!
平成最後の大晦日の夕陽ですね。
赤岳天望荘の大晦日
食事は食堂に全員入り切れないので、時間入れ替え制で食べます。
時間になると館内放送でお知らせがあるので、食堂に行き、セルフサービスで自分の食べられる分をよそります。
赤岳鉱泉で出会った、鈴鹿のボランティアスタッフの方もお手伝いを頑張っておられました!!
じゃんけん大会
今年は社長さんが熱発(38度?!)で不在でした。
かわりに他のスタッフの方がしっかり盛り上げてくれていましたよ!
続いてゲスト?!として長野県警察山岳遭難救助隊の方からの挨拶もありました。
まずはみんなで乾杯♪
ワインがお替り自由の飲み放題でしたよ。
赤岳天望荘の年越しイベントはなんといっても「じゃんけん大会」です。
山道具や豪華景品のあたる「じゃんけん大会」を目当てに、年末年始、年越しを赤岳天望荘で過ごす常連さんも多いようです。
実は…
今回、私たちが頂いた「赤岳天望荘」の無料宿泊券。これは昨年、山の先輩が同じ年末のじゃんけん大会でゲットした戦利品なんです。この先輩、すごい強運の持ち主で、この時無料宿泊券の他に生ハムもゲットしています。生ハムを持って下山するのが大変だったとか‼今回の景品に生ハムはありませんでしたが、山ウェアが多く出品されていました。
じゃんけん大会で何も景品をゲットできなかったとしても、全員にこんないいものもらえますよ!
赤岳天望荘グループの手帳です。
中にはイラスト付きのルート地図や、装備品の解説、赤岳天望荘グループの料金やイベント等の詳しい情報がギッシリ。
また赤岳天望荘に泊まる時はぜひ使用したい特権
「赤岳天望荘で少しわがままが言える券」
じゃんけん大会で盛り上がった後は、年越しそばの振る舞いもありましたよ。
ではでは、明日へ備えしっかり眠ることとしましょう。
ぐっすり眠れた大晦日。
一夜明け、2019年。元旦です。
朝食を食べたら、待ちに待った初日の出を見に小屋の外へ出てみましょう♪♪
モルゲンロート
日本で一番、標高の高い位置からお正月を迎えることができました!
本日も、お天気♪
空も赤く染まり、富士山もいちだんと美しいです。
山小屋に宿泊していた登山者もスタッフも皆さんで初日の出を眺めることができました。
2019年も、安全に楽しく登山を楽しむことができますように。
モルゲンロート
夜明けの頃に、山肌が太陽の光を受けて赤く染まる現象。その色はピンク色を帯びた明るい赤色に見え、山が最も美しくなる時です。参照引用:ヤマレコ
赤岳天望荘~中岳~阿弥陀岳
初日の出を堪能した後は、赤岳天望荘に感謝のご挨拶をし次なる山へと出立です。
絶景を眺めながら、まずは今回一番の目的地でもある赤岳へ登頂です。
2019年元旦に赤岳山頂にいられるなんて!
今年もいいことありそう♪
20年前、登山を始めたばかりのころ。
何も知らずに権現岳を目指すも、全然ムリで途中撤退したのがはるか昔々…。
またいつか、あちらから権現岳も越えて赤岳を目指すのもいいかもしれませんね。
赤岳山頂直下の急峻な岩場を下る場面は、少し緊張感がありますよ。
慎重に降りて行くと…。
やがて文三郎ルートとの分岐に出ます。
ここで阿弥陀岳に登頂してから下山するのか、そのまま下山するのかの分かれ道。
阿弥陀岳が目の前でドーンと大きく迫ってくる感じがします。
あそこから降りてきたんだな~。
そして再び、登りが待っている!!
後方に赤岳から硫黄岳へと連なる山々に囲まれ、目前に向かう阿弥陀岳を見据え、再び登り始めます!
初めはフカフカ雪でしたが、高度を上げるにつれ岩と雪のミックスの岩稜帯です。
一か所、少しやらしい感じのポイントもありました。
そろそろ、「山頂まだかな~」なんて、思い始めています。
先行して阿弥陀岳山頂から下山してくる登山者と、時々交わす挨拶や会話も楽しいです。
阿弥陀岳に登頂!!
2017年、山の会の山行で夏に南陵から登った時以来の阿弥陀岳です。
あの時に見た赤岳もカッコよかったけど、雪をかぶった赤岳をコチラから見るのも、また、格別です!!
次は北西稜から登ってみたいですね!
たまたま山頂でご一緒した若い男性と写真を撮り合うことができ、楽しい時間を過ごすことができました。
絶景。
しばし見惚れてしまいました。
でもね、気持ちは尾根を見ながら「赤岳主稜」はどこかな?
「石尊稜」はどこかな??
なんて、次なる山行のルートに思いを馳せているのでした。
阿弥陀岳の山頂ではたくさん写真撮影して楽しみました。
では、本当に本当にこれで下山開始とします。
硫黄岳、横岳、赤岳、中岳、阿弥陀岳の5座縦走もこれでおしまいです。
下りは中岳沢で、ちょっとショートカットしていっきに行者小屋までくだります。
中岳沢
中岳沢は冬道でショートカットできるルートとして便利ではあるのですが…。何年かに一度は雪崩の事故も起きる危険なルートです。
積雪直後など、雪の状態によっては夏道を通るようにしましょう。
スピーディーに行者小屋まで降りてきて、だいぶ時間的な短縮ができました。
行者小屋で大休憩としました。
私はおでんを頂きました♪
トイレ休憩、腹ごしらえを済ませたら、南沢ルートで長~い下山です。
今回も美濃戸口まで安全無事に下山することができました。
下山後の立ち寄り湯
東に八ヶ岳を望む、絶好のロケーションです。
本当にドーン!という感じで、田園風景の中に温泉施設があり、眺望が良いです。
天気の良い日中に立ち寄るなら、ぜひこの温泉施設がお勧めですよ。
1週間ごとに男女入れ替え性で大浴場が男女かわります。
美濃戸口からは近い「もみの湯」もいいのですが、登山者でごったかえしていることも多々ありますよね。
たまには違う温泉も!と教えていただいた、この「望岳の湯」。
元旦は地元の方でいっぱいでした。
でも、熱めのとろりとしたお湯がさっぱりできて気持ちよかったです。