はじめに
2017.5.14 鈴鹿セブンマウンテンの一つであり、花の百名山の一つでもある霊仙山へソロで山登りしてきました!!
標高はそれほどでもないのに、アルプス感も体感でき、花や人との出会いも充実だったフラワートレッキング♫の記録です。
お花も盛りだくさんですが、特徴的な地形の風景や私の山ヒル対策、ヒヤッとした話、ヤマシャクヤクの群生地やカミキリ虫とのコラボなど、霊仙山登山の参考にどうぞ!!
霊仙山とは??
標高:1083m
参考タイム:5時間20分
登山レベル:中級
鈴鹿北部の一角を占める霊仙山は、石灰岩カルスト台地のゆったりと広がる山容が魅力の山だ。山稜のササ原からの眺望は雄大で、多彩な登山コースが楽しめる人気の山となっている。春や夏の花を求めて登る人も多く、特に西南尾根の福寿草は見ごたえがある。
引用:山と高原地図 御在所・霊仙・伊吹 より
本日のルート
クレヶ畑登山口より、周回コース
(登り)クレヶ畑コース→霊仙山最高点
(下山)霊仙山最高点→今畑コース
let's go!!
AM6:50 駐車場に到着。
想定していた通り、一番奥の駐車場は到着直前にはいっぱいになってしまったようで…
ほんの少しだけ下った道路幅の広いところに停車しました。
歩き始める前に
霊仙山と言えば!!山ヒル!!
そう、鈴鹿の山は山ヒルが出ることで有名です。
ピーク時には山ヒルが上から落ちてくるという恐ろしい状況もあるそうですよ(;>_<;)
私、ヘビとかトカゲとかはマシなんですが…足がたくさん生えているムカデや、カタツムリ、ナメクジ系が大の苦手゚(゚´Д`゚)゚
ヒルの被害だけは本当に避けたいのです。
だからこそ、念入りに対策をしてきました!!
私の山ヒル対策は…
その1 長ズボン&ストッキングを履く
なんと!!
ヒルというのは、女性用の普通のストッキングありますよね。
このストッキングの編み目?繊維?を通り抜けて血を吸うことができないようです。
嘘かホントかわかりませんが、自分にできる対策はなんでもしたいので実践しました。
自宅にあった(安いからって間違って買ってしまった肌色の(笑))タイツをズボンの下に履いています。
その2 香りで撃退する!!
コレコレ!!
ハッカ油。
こちらのヒル対策専用のスプレーもアウトドア用品店で売っています。
私も持っていますが、かなり昔に買ったものなので品質が心配???
実はこの専用スプレーの成分を見ると、ハッカ油が主要成分なんです。
私はアロマの勉強もしているので(AEAJアロマハンドセラピスト、AEAJアロマアドバイザー)、ハッカ油を瓶ごと持ってきました。
このハッカ油の使用方法は
とにかく、直接←これ大事☆
靴や衣類などにたくさん振りかけます。
私ははじめての試みだったので、大丈夫とわかってはいても、油のシミが心配で靴と帽子の内側(汗止めの部分にぐるりと)、ザックの目立たない箇所に直接ふりかけました。
でも実践される方はまずは問題のない物で試してから自己責任でお願いします。
その3 ゲイターを履く
靴とズボンの隙間からの侵入を防ぐためにゲイター(スパッツとも言います)を履きました。
足元の装備はこれで完璧?!
あとは首元や腕など極力は露出を避けることだと思います。
結論…
- 今回の山行ではヒルの被害にはあいませんでした!!
- ハッカ油を帽子の内側に貼付するのはやめましょう!!頭がスースーして刺激的すぎます(笑)
では準備して出発です!!
↑左手の奥に小屋があります。そこに登山届けを出す登山ポストがあります。
AM7:10
登山ポストの用紙がなくなっていました。
事前に登山届けを書き用紙を持ってくるか、ネットで届けを出す方法もいいかもしれませんね。
少しだけ林道歩き。
木のアーチをくぐります。
ルートは廃村の中を突き抜ける形であります。
「廃村」って聞くと、お化け屋敷のような寂れた民家でもあるのかとイメージするかもしれません(私がそうでした(^_^;)
民家はありません。
民家が建っていたであろう石垣が残るのみ。
カエルが合唱する中を通り抜け。
「山小屋かなや」さん。
ここにおトイレがあります。
かなやさんの名物(?!)自動販売機!!
冷え冷えのを飲んだら美味しいだろうなぁ♡
早速ですが、登り始めからお花はないかキョロキョロしてます。
コケも好き。
かなやさんから、ほんの少し登るだけでもうこんなステキな緑のシャワーが
二合目の汗ふき峠に到着。
クマ出没注意の看板あり。
台高山脈(三峰山とか高見山など)は、クマ出没注意の看板がなんとも大げさに感じるけれど、
滋賀県に入った途端、クマの文字とイラストにリアリティーを感じます(´Д`;)
ミツバツツジに癒されます。
前回に来たときもここで写真撮ったっけ(#^.^#)
しばらくは九十九折の林の中を歩きます。
可愛いキノコ。
桜の一種かな?
う~ん。ナニコレ??早速、難しいのキター!!
調べましたよ!!
ナツトウダイというらしいです。
↑これ、どこかで名前みたんだけどなぁ。
また宿題ということで…
私がお花を探してキョロキョロ歩いているうちに、どんどん後続の方に抜かされていきます。
でも、焦らない、焦らない。
私は写真を撮りつつのこのペースが疲れにくいことを発見したんです!!
バテないし、お花みつけて嬉しいし、楽しいし♫
↑ほらね♫
こんなかわったコをみつけたりもしちゃいます。
ツチグリ。菌類のほうです。
4合目付近の新緑キラキラ地帯は登りも苦にならない気持ちよさ。
↑ちっさー♡可愛いなぁ。カタバミかな。
↑キランソウ。
5合目の展望台から。
ムラサキケマン。朝露に濡れてフレッシュな野菜みたい。
コケの中にネコノメソウ。
実は
鈴鹿山系に詳しい山友さんから情報を得ていたので、ヤマシャクヤクの群生地を見ることができました。
ではヤマシャクヤク祭り~♫
お楽しくださいませ!!
まだ朝が早いから?つぼみ。
日陰だから??まだツボミのお花も多いです。
朝陽に照らされて白いお花が宝石のように輝きます。
朝の陽光のスポットライトを浴びて…
小花のお花畑もいいけど、少し大型のお花畑もいいものですね。
ヤマシャクヤク。見るのもはじめて。群生地もはじめて。
美しい。
メインの目的を果たしたので、もうこれで下山してもいいのだけど…
しばし酔いしれています。
けっこう広い面積で群生しています。
群生を見つけたときのワクワク感がたまりませんね。
そろそろオイトマします。
ルートに戻ります。
5合目の展望所まで戻り登る。
これもナツトウダイ??
エビネ。
今が旬で!!って感じ。
たくさんお見かけしました。
森林限界を超えたあたりからガスが通り過ぎて、そしてまたガスの繰り返し。
キンポウゲかな。
あ~、どうも~、お久しぶりです。って感じ。
(深い意味はありません。見たときのイメージというか、浮かんだ言葉なだけです)
え~(´Д`;)ガスがね…
こんなんで、山頂は大丈夫かな。
スミレさんが応援しています。
あ~あ~(;´д`)
前回、夫と来たときの涙の撤退を思い出す風景になってきた。
あの時はこの辺でもうすごい強風でした。
ぶへぇ。
天気予報は晴れと言っていたのに…
すっぽりガスに包まれたと思ったら…またうっすら晴れてきたり…
それでも進みつつ。
足元のニリンソウが増えてきた!!
あっちもこっちもニリンソウだらけ。
だんだんと足元のニリンソウを踏まないように気を付けないとというぐらい、ニリンソウがいっぱい。
石灰岩の特徴的な岩肌の風景が現れはじめました。
写真、ちょっとわかりづらいかな?
エビネの群生。これから咲くところ。
山上にあがってくると、どんどん霧が晴れていきました。
イチリンソウ。
カレンフェルトとは石灰岩の石柱のことらしいです。
カレンフェルトと草原の風景が続きます。
お虎ヶ池。
う~ん。鳥居はあるけど、神社じゃない雰囲気。
どんどん空が明るくなってきた!
青空が見えたすきにパチリ!!
このままお天気が続いて欲しい。
同じ雰囲気の続く山上のゆるやかな地形を歩きます。
わぁー。
これぞカレンフェルトって感じです。
少々、風景に飽きてきたなぁ。
岩と岩の隙間に生える草花って存在感ありますよね。
9合目。少し先の稜線上に避難小屋が見えますが、学生さんでしょうか??
かなり賑やかです。
うーん、そっちはパスだな。
まっすぐに山頂を目指します。
はい。到着!!
am9:50
なんと、ここが標高の最高点なのに、山頂ではないんですって!!
最高地点で出会ったお二人と記念に♫
お二人と楽しくおしゃべりしながらランチ。
本日の昼食はパスタなのですが…
思いのほか食欲がわかず、半分ほど残してしまいました。
量の加減が難しいですね。
最高地点では二人と写真を撮ったり、お話したりで長いことそこにいてました。
お腹も心も満たされて二人とはここでお別れ。
二人からルートやお花の詳しい情報を教えていただいていたため、心強く出発です!!
周回コースで下山することに。
西南尾根のスタート。
この稜線歩き、風も気持ちいいし見晴らしも良いのでサイコー!!
…なんですが、岩がゴツゴツでけっこう歩きにくいんです。
足踏み跡がわかりづらいので注意が必要です。
この西南尾根は高度感も特異的な地形もあり関西とは思えないぐらいのアルプス感が楽しめます。
登りで通ったお虎ヶ池の周辺の「なだらかな丘陵地帯」とはまた違った
「岩稜歩き」という山歩きができるのがこのお山の楽しいところでもありますね。
岩の間にはお花もたくさん。↑ネコノメソウ
途中で来た道を振り返りつつ…
ガスが取れてきて展望がよくなりました。
周辺の山々の稜線もくっきり。
こんなところろを歩きます。
厳しい環境でも健気に咲く花に心が和みます。
岩と花のコラボ、好きです。
この西南尾根。けっこう長いんです。
そしてこの稜線の右側と左側でまったく違う雰囲気。
ちょうど樹林帯との境界あたりの木陰にヤマシャクヤクがたくさん咲いていました。
あるある♡
明るい空をバックもいい雰囲気。
なにげなく撮ったこの1枚。
ヤマシャクヤクとカミキリ虫のコラボ。
カミキリ虫にはたくさんの種類があり、珍しいカミキリを探し求め山歩きをする人もいるのだとか。
珍しいカミキリ虫
このカミキリムシはネットで調べてみたところ、(参照:京都府レッドデータブック2015)
フタスジカタビロハナカミキリと思われます。
日本固有亜種で絶滅寸前種とカテゴリーされており、全国的にも希少種なのだとか!!
京都府でも生息している分布は2ヶ所のみ。
通称「ヤマシャクヤクの妖精」と呼ばれていて、ヤマシャクヤクの花に訪れることが特徴的なカミキリです。
昆虫収集家の間では「キマル」と呼ばれているようです。(あれ?この写真のカミキリは白に黒丸な気がするけど…)
ヤマシャクに主役を奪われつつ…ヒトリシズカもひっそりと
長い。
西南尾根。尾根道長い…。
そろそろ終点??
私の後ろから歩いてくる人はほぼゼロ。
ここまで来たら尾根もあと少し。
この辺りで高齢の男性とお孫さんと思われる少女が登ってこられました。
(多分)おじいさんは私に「山頂まであともう少しですか??」と聞かれたのでまだ少し先であることを話しました。
この時、小学3年生の女の子は
「霊仙ーーー。サイコーーー。ありがとう~~~~~」
と自由に大きな声でルンルン気分。
あれ??
はじめはおじいさんがお孫さんを連れてハイキングに来たのかな??と思ったけど、
息も切れぎれのおじいさんを見ていたら
このお孫さんがおじいさんを引率しているのかも?!
と思い直しました。
道迷い
実は、この西南尾根を下りきる前にプチ遭難??とまでは言いませんが…
ルートをはずれ迷ってしまった箇所がありました。
まだ尾根道を下りきっていないのに、進行方向右手の開けた杉林の方へ道(踏み跡)が何本もつながって、私はそれをてっきり正規ルートと勘違いしてしまったのです。
それは獣道で、細く幾本も交差していました。
「なんかおかしいカモ(´Д`;)」
そう思った瞬間、急に心細い気持ちになったのを覚えています。
遭難への恐怖、不安。
まずは自分の気持ちをパニックにならないよう落ち着かせ、頭でどの箇所で間違ってしまったのだろうと思い起こし、現在地を地図で確認。
尾根道をそれてきたのが間違いだったとすぐに気がつき、尾根まで元来た道を戻りました。
尾根まで戻ると、ようく見ればちゃんとゴロゴロした岩にもピンクの丸印やピンクテープがついていることに気がつきました。
迷った箇所が木もなく草原で視界が開けていたため、戻るべき道、ルートが見えていたからこそ、すぐに正規のルートに復帰できたのだと思います。
しかし、もしガスで視界が悪かったらと考えるとぞっとします(´Д`;)
さて!!
そろそろ尾根道も終わります。
ルートは樹林帯の中へ入っていきます。
ここで同じルートを通り下山する男性を発見。
頭ではきちんとルートに戻り下山できているとわかってはいても、人の姿を見て心底ホッとしました。
途中でこの男性に追いつき、駐車場までお話しながら下山しました。
このお花はなんでしょうか?
木漏れ日がキラキラ。
天気もすっかり回復しました。
廃村まで来ました。
クリンソウがきれいに咲いています。
お寺さんの横にクリンソウが群生していますよ。
廃村を突っ切り一番下まで来たら、今度は小川沿いに歩き工事のコーンのところで右に入っていきます。
(登山道の案内表示あり)
キケマン
マムシグサによく似てるけど、ウラシマソウという名前です。
沢沿いを登って行きます。
途中、2回渡渉あり。
振り返ると、沢沿いに大きな倒木が幾重にも。
こんなところを通ってきたのか(´Д`;)
汗ふき峠までの最後の急登手前。
ネジネジにからみついた木。
急登ではトラロープが張ってあり、なんとか登りきりました。
そして分岐の汗ふき峠へ到着。
教えていただいたお花はみつけられなかった(;>_<;)
そのかわりリンドウのツボミを発見。
やっとこさ!?山小屋かなやさんまで戻ってきました。
下山を共にしてくださった男性と
お疲れ様~~~!!
の乾杯!!(ジュースごちそうさまデス♡)
まとめ
鈴鹿山系でこんなに雄大なアルプス感満載、お花もいっぱいのお山に出会えるなんて!!
お気に入りのお山になりました。
しかし、地形的にも天候一つで道迷いの危険性も高く、注意の必要なお山だと改めて感じました。
十分な装備や事前の情報確認、自分の体調など…総合的にベストな状態で挑まないと
「山登り」とは常に危険と隣り合わせ…。
もう「ヒヤッ」とはしたくない。
自分の登山技術のレベルupを図る良いっかけになったかも。
ただ距離を長く歩けるようになるだけでなくて、安全に楽しみながら山登りができるように
総合的にレベルupしていこう!!
↑下山後に立ち寄った「薬草の湯」のPから撮影した伊吹山
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