あなたはメリノウールの良さを知っていますか?
この記事では、なぜメリノウールが登山者に人気なのかを解説します。
またメリノウールを着用したレイヤリング例・メリノウールのお手入れ方法をご紹介します。
メリノウールとは
メリノウールとは、メリノ種という羊種の羊毛のことで、世界で最も優れた品質の羊毛です。
なかでもオーストラリアやニュージーランドのメリノ種は寒暖の差が激しい厳しい環境にも耐える生命力があります。
きめ細かな通気性で夏は涼しく、冬や分厚いウールの層で羊の体を守っています。
メリノウールとは自然が生み出した高い機能性を有した天然素材なのです。
メリノウールのメリット
- 汗をかいても温かい…縮れた繊維がたっぷり空気を含むから冬、温かいのはもちろん。夏でも調湿機能があるので涼しく着られます。
- 臭くなりにくい…天然の抗菌防臭効果があります。
- 重ね着してもしなやか…メリノウールは極細の繊維で肌さわりがしなやか。ウール特有のチクチクさがありません。
メリノウールのデメリット
- 吸収・発散性…汗の水分をしっかり吸い、ゆっくり発散させるため汗冷えはしにくい。しかし化繊のウェアに比べ乾きにくい。
- 手入れ…天然素材なため化繊のウェアに比べ、保管方法によっては虫食いで穴があくことも。生地の耐性も弱いため洗濯ネットに入れるなど手入れに手間がかかる。
- 価格…高級天然素材のため化繊のウェアに比べ高価。
メリノウールのお手入れ方法
step
1準備
- プリントされているものは裏返す。
- ジッパーは閉じる。
- 色の薄い衣類や柄物とは分けて洗濯する。
step
2洗濯
- ネットに入れ洗濯機で普通に洗う。
- 低温・中温の水で洗う。(高温は縮みの原因になる)
- 柔軟剤・漂白剤は使用しない。
- 中性または弱アルカリ性洗剤を使う。
- ウール用洗剤は使用しない。
step
3干す
- 乾燥機は使用しない。
- 日陰で吊るし干しする。
- (または)平らな場所で広げて干す
メリノウール選びのポイント
薄手のメリノウールは、そのまま1枚で着たり、このように重ね着したり、1年中着用することができます。
ポイント
メリノウールには平方メートルあたりに使われているウールの量(g)により、生地の暑さが違います。
例えば130、150、190、250など、
数値が小さいほど薄く、数値が大きい程、生地が分厚く重くなります。
メリノウール着用の目安
春 | 夏 | 秋 | 冬 | ||
120/130 | 〇 | 夏の汗をかく時期に | |||
150 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 山も街も通年、快適 |
200 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 山では通年 |
260 | 〇 | 寒い時期に温かく |
メリノウールは街でも、夏でも着られる
登山初心者さんには最初の一着は150gの薄手がおすすめです。
登山だけでなくアウトドア、街着としてどんなシーンにも着用でき大変便利。
着用するシーンや季節により薄手、中厚手、厚手を上手に着分けましょう。
メリノウールを着用したレイヤリング例
メリノウールには靴下やアンダーウェアーだけでなく、さまざまな製品があります。
上手に組み合わせることで、荷物を減らしたい縦走登山や、汗をかく仕事や着替えが難しい環境でも汗のにおいを心配せず快適に過ごせますよ。
メリノウール+疎水化繊
ラッセルが予想されるようなハードな雪山登山や、テント泊装備の登山など発汗量の多いシーンで活躍。
身体に汗を戻さない疎水化繊のベースレイヤーで汗を素早く吸い、メリノウールにバトンタッチすることで汗冷え知らず。
この定番のレイヤリングを基本として、季節やシーンに合わせて応用しましょう。
メリノウール+メリノウール
メリノウールの下着の快適さを覚えると、その肌触りの良さや快適さに虜になりますよ!
温かさを求めるなら、アンダーウェアー+クルーネック、さらにジップネックを重ねるなどメリノウールの層を重ねることで保温効果も抜群です。
まとめ
この記事ではメリノウールの特性や手入れの方法、レイヤリングをご紹介しました。
冬だけでなく夏も快適、通年にわたり着用できるメリノウールは登山やキャンプ、アウトドアに限らず街でも着られる万能な衣類です。
モンベル、アイスブレーカー、スマートウール、バーグハウスなどなど…。
様々なアウトドアブランドからメリノウール製品がラインナップされています。
購入時は化繊製品と比べて高価なことが気になると思いますが、
一年中、着られて、何年ももつ物なので長い目で見るとコストパフォーマンスの良い製品と言えます。